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iOS向けのGoogleアプリは長らく「iOS純正アプリの感覚とはかけ離れている」と批判を集めてきました。それが今年初めからGoogleのデザイナーらがiOSアプリの開発方法を見直し、なるべくiOS純正アプリに近づけるよう努力していることが明らかとなりました。

これまでiOS用のGoogleアプリはAndroid用のアプリと見た目も機能もほぼ同じでした。Googleエコシステム内では特に問題はありませんが、アップル製品の愛好者からはGoogleアプリがiOSの一般的な習わしや「感じ」を尊重していないため、アップル純正アプリとの間で一貫したユーザー体験が得られないとの不満の声が上がっていました。

さて今回明かされたGoogle側の努力は、アップルプラットフォーム関連Googleデザイン部署のスタッフエンジニアリングリーダーであるJeff Verkoeyen氏がTwitterで述べているものです。

それによると、GoogleアプリがiOS標準とかけ離れている背景には「Google全体でUIコンポーネントを共有する」という信念があったとのこと。また独自のライブラリを構築する際には、アップル標準のアプリ構築フレームワークであるUIKitとの「ギャップを埋める」ことにも重点を置いたそうです。

これらの作業は、最終的に「Material Components for iOS(MDC)」としてオープンソース化されたとのことです。サードパーティの開発者がもフローティングアクションボタン(FAB/画面の決まった場所に常に表示されているボタン。Googleマップの現在位置ボタンなど)やチップ、スナックバー(時間の経過や他の場所のタッチで消えるバー)など、GoogleのiPhoneおよびiPadアプリで使用されているのと同じUI要素を使えるようになっています。

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しかし、異なるプラットフォーム間でのピクセルパリティ(ドット単位の共通性)を追求していくうちに「GoogleのiOSコンポーネントは、アップル製プラットフォームの根本から少しずつ離れていってしまいました」と振り返られています。

これを受けてGoogleは2021年初頭に「アップルのプラットフォーム上でGoogleの特徴的な体験を構築することの意味を深く評価することに着手しました」とし、「スイッチは汎用のデザインシステムに合わせてカスタムメイドで作る必要があるのか?それとも、(共通の)システムソリューションを利用するだけで十分なのだろうか?」と1つずつ検討したと語られています。

この方針変更の一環として、Googleは7月に上記の「Material Components for iOS」をメンテナンスモードとしています。すなわち新規リリースやバグフィックスが制限され、ドキュメントの更新も行われなくなっています。

こうした作業により、GoogleのiOS/iPadOSアプリがAndroid版とどの程度異なる外見やUIとなるのか、記事執筆時点では不明です。そもそもGoogleのサービスはiOSのほかWindows PCやAndroidなど異なるプラットフォームにまたがって使っているユーザーも相当な比率がいると思われ、iOS版だけが様変わりすれば戸惑う声も少なからずあるかもしれませんが、続報を待ちたいところです。

Source:Jeff Verkoeyen(Twitter)

via:9to5Google