Valheim
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2021年2月にSteamで早期アクセスが開始されたオープンワールドサバイバルクラフト「Valheim」は、発売後2か月足らずで500万本超を売り上げるヒットタイトルとなりました。探索や戦闘、建築、採掘、農耕、畜産など様々な要素が入り交じるタイトルだけに"刺さる"ポイントは人によって異なると思うのですが、筆者の場合は「探検する楽しみがある」、「常にやることがある」という2点に魅力を感じてプレイしています。

Valheimとはどのようなゲームなのかについては、過去に掲載した記事で一通り網羅しているので省略するとして、ここではGWにじっくり遊びたいタイトルとして選んだ「Valheim」の魅力について、筆者なりの見解を述べたいと思います。

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困難な船旅で感じる「冒険してる感」

Valheimは自由なスタンスで遊べるゲームですが、文明レベルというか、プレイヤーが使うアイテムや設備の種類を増やしたい場合は、採取できる資源が異なる別のエリア(バイオーム)を探して、行動範囲を拡大する必要があります。装備の更新やボスモンスターの討伐を積極的に目指すならば、最終的にはすべてのエリアを探索することになるでしょう。

陸地の探索は徒歩で行うのが基本になりますが、ある程度ゲームが進行すると、船を建造して別の陸地を探すタイミングが出てきます。特におすすめしたいのは、この「船による探索」です。

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Valheimには風向きの概念があるので、船による探索では常に進みたい方向に進めるとは限りません。風向き次第で遠回りを余儀なくされることもあれば、濃霧と夜闇で数メートル先さえ見通せない状況に陥ることもあります。

陸に近ければ飛び道具や飛行タイプの敵から攻撃を受けることもありますし、船上ゆえ基本的に逃げ場がありません。地形にぶつかるなどで船にダメージが蓄積すれば、そのまま沈没して海の藻屑になることも十分ありえる事態です。

また船に積み込める資源や資材には限りがあるため、少ない物資をやりくりしながら長距離の航海を行うことになります。

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闇夜と濃霧で何も見通せなくなったところ。近くには陸地もあり、敵から攻撃を受ける可能性もあった

航海は困難な分メリットも大きく、未踏のエリアを発見できれば新たな資源を手に入れられますし、海上にしか出現しない資源やモンスターも存在します。運が良ければランダム生成マップならではの珍奇な景色に遭遇できるかもしれません。

Valheimにおける航海は、様々な点でままならないながらも、単なる移動手段というだけにとどまらない、多彩な体験を提供します。そこからもたらされる「冒険している感」は船旅の大きな魅力であり、Valheimに興味のある方にはぜひ体験していただきたい要素の一つです。

ちなみに泳いで海を渡るという無茶もゲームの仕様上不可能ではありませんが、あえてやる意味はあまりありません。

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地図に映らない島

ただ生きるため、攻略するため。いつでも「やることがある」

オープンワールドでクラフト要素のあるゲームは、自分でやることを探して楽しめる人でないと続かないのではないかと思う方もいるかもしれません。しかしValheimの場合は「だいたいいいつでもやることがある」ので、遊んでいても短期的な目標が常に頭の隅にある感覚があります。それは例えば「拠点と攻略地点の間に中間拠点をつくる」とか「剣の材料になる鉄をあと5個採掘する」とか「シチューに入れるカブを収穫する」といったようなこと。一つのタスクが終わると、だいたい次にやるべきことがなんとなく思い浮かぶ設計になっているのが特徴的です。

Valheimには一応のストーリーと長期的な攻略の目的があるほかに、プレイを継続させるための仕掛けがいくつか用意されており「やることがなくなってしまった」という状況にはなりにくいようになっています。一例を挙げれば「食事」がそれにあたるでしょう。

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キャラクターにはいわゆる「満腹度」に相当するパラメータが存在します。これはキャラクターのHP(体力)およびスタミナ(行動力)の最大値と連動しており、食事によってしか上昇させられず、ただ座って日がな一日海を眺めていても、時間の経過によって初期値まで減少していきます。

Valheimはゲームがある程度進行すると、ちょっとした事故でスッと死ぬバランスになってくるので、体力やスタミナを初期値のままにしておくことにはデメリットしかありません。「良い食事」を摂れば上昇量も増えますが、食材の調達には相応の手間暇がかかるようになっており、高級な食材ほど安定供給の難易度が上がります。

食事は現状維持のためのコストであると同時に攻略の基盤でもあり、食料を調達させるための動機づけとして機能することで、プレイヤーは基本的にいつでも「やることがある」状況に置かれます。

また詳しい言及は避けますが、Valheimはゲームが一定の進行度に達すると、事実上進行度に「キャップ」がかかったような状態になり、当面の目標がボスの討伐に収束する構造になっています。もしやることがなくなっても「敵の強さ」を加味しながら「まだ行っていない場所」を消去法で絞り込むことによって、自然と次に行くべき場所が見えてくるデザインが秀逸です。

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無理そうで、意外といけてしまう「丁度いい」バランス

プレイを始める前は正直なところ、オープンワールドでクラフトなんてマインクラフトで散々やったからもういいよ、とも思っていたのですが、知人の勧めでプレイしてみると、文字通り寝食を忘れる勢いでまんまとのめりこんでしまっていました。

木を切り倒して掘っ立て小屋を建て、海辺でスズを掘り、船でかすかに見える向こう岸へ渡る。未知の領域に踏み込み、時には無謀な戦いを挑みながら、命からがら「お宝」を持ち帰り、次の戦いに備える。

それら一つ一つのプロセスは短期的な積み重ねの成果であり、たまにちょっとズルっぽい雰囲気のこともできてしまう丁度いい塩梅の自由度があります。個々人の好みはあるにせよ、たくさんの人を惹きつけるValheimが持つ魅力の一端は、その「丁度いい」バランス感覚にある気がしてなりません。

でも、今から始めるというのも正直どうなの?という心配もあろうかと思います。今から始めても一緒に遊んでくれる人なんていないのではないか?

確かにプレイヤー数は一時期と比べて落ち着いているかもしれませんが、それは発売直後にプレイしていた層が一通りコンテンツを体験して、アップデート待ちで離れているだけのこと。機会さえあれば2周目、3周目の世界を遊びたいと考えているプレイヤーもそれなりにいるはずです。それにValheimは1人でコツコツ遊んでも十分に遊べるゲームです(難易度は少し高めになってしまうかもしれませんが……)。

もし周囲にプレイ済み、あるいは買ったままなんとなく積みゲーにしてしまっている人がいれば、声をかけてみると、意外とノリノリで手伝ってくれるかもしれません。

Valheimは現在、Steam版が2050円で販売中。数百万本レベルで売れたインディータイトルは、開発途上の早期アクセス期間が過ぎると値上げする可能性がありますので、もし少しでも興味があれば、先々のことを考えていま確保しておくのも悪くない選択でしょう。

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関連リンク:Valheim(Steam)