NASA/JPL-Caltech
NASA/JPL-Caltech

NASAの火星ヘリコプターことIngenuityと探査ローバーPerseveranceのコンビが、また新たな”初”を達成しました。Perseveranceは4月30日に実施したヘリコプターの4度目の飛行中、”他の惑星にある探査機が別の探査機の音を初めて録音”しました。

NASAが公開した約3分の動画はMastcam-Zで映像を、SuperCamのマイクを使って音声を収録してあります。動画で気がつくことといえば、Ingenuityのローターが約2537rpmという高速で回転しているにもかからず、ほとんど風切り音が聞こえないところ。これはPerseveranceがIngenuityから約80m離れていることもあるものの、火星の大気が非常に薄いため切り裂く空気が少ないため。また空気の薄さのために音が伝わりにくいことも理由と考えられます。そのためNASAはローターの音として拾いやすい84Hz付近の周波数を分離して聞き取りやすく加工しました。そのため注意して聞けば、Ingenuityが画面内を飛んでいるときにかすかにローターの音が聞こえるはずとのこと。

NASAの科学者らは、このフライトの録音に向けてさほど期待はしていなかったとのこと。SuperCamのマイクを担当したDavid Mimoun氏は火星での飛行音が録れたことについて「これは非常に良い意味で驚きでした。この音は、火星の大気を理解するための情報の宝庫となるでしょう」と述べています。

なかなか”これがあの音か!”という風には聞こえないかもしれないものの、科学者らも期待していなかったぐらいの音なので、もしよくわからなくても、動画を再生してそれらしき音が聞こえたような表情をしておけば、少なくとも周囲に”耳悪いんじゃね?”と思われることはなさそうです。

Source:NASA