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一部の地域において緊急事態宣言が再び発出され、不要不急の外出自粛が求められています。気軽に外出できないのは不自由かもしれませんが、ここはひとつステイホームしながら映える写真をSNSにアップしたり、フリマサイトやオークションに不用品を出品して断捨離をしてみたり、じっくり写真を撮る機会にしてみるのも良いかもしれません。

照明のプロに撮影術をレクチャーしてもらった

オークションサイトやフリマサイトへの出品では、レフ板や照明、撮影ボックスなどを活用し、綺麗な写真を撮影して掲載すると、売れ行きや入札金額がアップすると言われています。

綺麗な写真を撮るために一眼カメラを買う人もいるくらいですが、実はライティングを工夫するだけでも良い写真は撮れるのです。もちろん条件にもよりますが、しっかりした照明環境なら旧世代のスマートフォンでも十分満足できるでしょう。

そんなわけで今回は、ケンコープロフェショナルイメージングの高島さんにご協力いただき、映えるライティングの方法と、個人で買えるアイテムを使ってできるライティングの設定をレクチャーしていただきました(取材は緊急事態宣言発出前の2020年12月半ばに行っています)。

まずは照明の基本

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▲スマホと同じ位置から一方行で光を当てた場合

ライティングの基本は2方向から照明を当てて物体の影を消すことになります。

今回、スマホ用としておすすめされたのが「GODOX M1ミニクリエイティブLEDライト」と「GODOX R1ミニクリエイティブLEDライト」の2製品です。どちらも充電式バッテリーで動作し、明るさの調整や色温度の変更などが行えるLED照明。撮影用ライトとして十分な性能を持っています。こちらを使って照明の使い方をレクチャーしていただきました。

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GODOX M1ミニクリエイティブLEDライト (Amazon)

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LEDライトでもストロボ(フラッシュ)でも同じですが、1方向から光をあてるとその反対側に影が落ちます。このときの影が写真に写らない程度か、もしくは写っても問題ないのであれば、ライティングは基本的にそれで十分ということになります。

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▲1方向から光を当てた場合
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▲2方向から光を当てた場合

1方向からの光では影が濃すぎたり、不十分だったりする場合は2方向から光を当ててみましょう。影が和らぐのがわかります。

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▲前と後ろから光を当てた場合

また、2方向からのライティングでも、1方向の光を背面から当てると対象の輪郭が際立ち、メリハリのある写真になります。

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さらに、透明なプラスチックのペンなどは背面から光をあてることで、軸内の様子が明瞭になり、透け感が際立ちます。

2灯の照明に加え、レフ板などで光を反射させると、全体に光が回ってより良い感じになります。

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▲照明あり(2灯+レフ板)

これらの基本を押さえ、本格的な機材も見せていただきつつ、実際に撮影していきましょう。

本格的な照明はやはりスゴかった

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参考までに、個人で購入(自宅などにセッティング)できるレベルでのオススメを伺ったところ、GODOX FLシリーズより「FL150S(60×60cm)」と「FL100(40×60cm)」の2灯だそう。シート状の本体にLEDが埋め込まれており、持ち運ぶ際はくるくる巻いてコンパクトになるという優れもの。今回はこれらを使っていきます。

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組み立ててもご覧のとおり薄くてコンパクトです。軽量なので一人で持ち運んでセッティング、調整などが容易とのこと。小さめのブツ撮りや上半身くらいのポートレートであれば、このくらいのサイズでまかなえるそうです。価格も「FL150S」が5万円前後、「FL100」が4万円前後(いずれも実勢価格)と、まぁ、買えなくはないかな? というギリギリなところです。

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▲照明なし
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▲照明あり(2灯)
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▲照明あり(2灯+レフ板)

照明を使わず地明かり(室内の蛍光灯など)だけでも一見自然な感じで撮れますが、光量が不足しているため感度を上げることになり、ディテールが潰れたような感じになってしまいます。

照明を当てると綺麗に写るのですが、強めの照明が影を濃くしてしまい、若干の違和感が残ります。もちろん、これだけで十分なのですが次に行ったレフ板を加えたバージョンと見比べるとレフ板使ったほうがいいね、ということがわかります。

ちなみに「最大限に本気出すとどうなりますか?」とお聞きしたところ、LEDではなくスタジオ用の定常光ライトが出てきました。せっかくなのでこちらでも試してみることに……。

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真上から光を当てると真下に影が落ちるので、ブツ撮りではよく使われるセッティングなのだそうです。

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光量が増えたことで明らかに仕上がりが良くなります。さらに調整は進みます。

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ライトの向きや場所を少しずつ調整し、絶好の位置を探っていきます。本格的なライトは重くて大きいため、調整が大変そうです。ライトを決めたあとで、さらに小型のLEDライトを置いて微調整します。

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その結果がこちら。最初と比べるとかなり良くなりました。

さすが本格的な照明はすごいですね、と感想を伝えたのですが高島さんはまだ納得していない模様。「色を足してみましょう」と。

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「GODOX M1ミニクリエイティブLEDライト」と「GODOX R1ミニクリエイティブLEDライト」の2製品は、RGBモードで自由な色設定を行うことができ、カラーフィルターを使うよりも自由度の高い色調整ができるとのこと。

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今回はピンクを差し色に使うことにしました。

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「ちょっとピンクすぎますね……」

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ピンクの濃さを若干落として再度チャレンジします。

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最終的にこのような感じになりました。特に人物を撮るときは少しピンクなどの差し色を当てることで、肌の感じや見栄えが良くなることがあるそうです。

最後に無茶振りで、「GODOX M1ミニクリエイティブLEDライト」と「GODOX R1ミニクリエイティブLEDライト」のみで、これに近い状態を再現できるかどうかを試してもらいました。

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「もう1灯あればほぼ再現できるんじゃないでしょうか?」

「GODOX M1ミニクリエイティブLEDライト」と「GODOX R1ミニクリエイティブLEDライト」は、軽量なので手持ちで使えますし、カメラ用の三脚に設置しても使えます。上から当てる照明としても使いやすい照明と高島さんは言います。

レクチャーを受けて自宅でチャレンジ

取材で教えてもらったセッティングなどを踏まえ、自宅で撮影を再現してみることに。まずは撮影環境作りからです。

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木目のテーブルだと自宅撮影感が大きく出てしまうので、テーブルクロスやランチマットなどを敷くだけでもかなり印象が違います。今回はさらに折りたたみ式のレフ板を用意しました。ミニカーや小さなお皿程度の物ならこれで十分とも言えます。

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テーブルクロスを敷いた状態で「GODOX M1ミニクリエイティブLEDライト」と「GODOX R1ミニクリエイティブLEDライト」をセッティングします。真上から光を当てるためにSLIKのスマホ用三脚「マルチポッド 3X4R」を使用しました。

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さらに、レフ板を立てて光を拡散させます。

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▲iPhone 12 Pro Maxで撮影したものがこちら
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▲こちらはiPhone 6 Plusでの撮影です

両者を見比べてもパッと見は大きな差がないような印象です。よくよく見ると、金属感や描写の細かさで差が出ますが、iPhone 6 Plusでも数世代古い機種とは思えない写真に仕上がったと思います。

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▲こちらが地明かりのみの作例です

撮影ブースを組むと、どうしてもアングルや撮影エリアに制限が生じるので窮屈なことがありますが、それを差し引いても整った環境で撮影できます。

地明かりでパッと撮るのも悪くないですが、家具や床など自宅感が出てしまうことも。ちょっと一工夫することで、見栄えが良い写真になりますので、それぞれ工夫してみてはいかがでしょうか?

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