ファーウェイが6月2日21時(日本時間)から開催した製品発表会では、同社独自OSとなるHarmonyOS 2の他にも、多くの注目製品が同時発表されました。中でもPC派にとってインパクトが大きな製品が、単体の液晶ディスプレイとなる『MateView』と『MateView GT』の2モデルです。

今回はワールドワイド向けの海外発表ですが、価格や発売日、発売される国などは、現行執筆時点では公式ページなどでの確認はできません。

Huawei MateView

無印MateViewは、28.2インチという、珍しい画面サイズのモデル。なぜこんなサイズかという理由は、昨今高級ノートPCで流行を見せつつあるアスペクト比3:2の液晶パネルを採用しているため。

加えて解像度も3840×2560と4Kより広い仕様で、ナローベゼル度合もなんと画面占有率94%と非常に高レベル。さらに色域なども広い、いわゆるクリエイター向けグレードに近いモデルです。

さらにワイヤレスディスプレイクライアント機能も備えており、スマートフォンやタブレットからの画面キャストも手軽に行えます。

Huawei MateView

一方のGTは曲率1500Rの曲面タイプ、34インチでアスペクト比21:9というウルトラワイド仕様のゲーム向けモデル。解像度は3440×1440という「短辺1440」仕様で、最高リフレッシュレートは165Hzに対応という、こちらもグレードの高いモデルとなっています。

そしてもう一つのポイントは、ファーウェイが大々的に手がける液晶ディスプレイであるという点。

実は海外では既発売機種として、23.8インチフルHD液晶のベーシックモデル『HUAWEI Display 23.8"』があります。しかし、これは実質的に同社デスクトップPCとセットで販売される、アクセサリ的な販路のモデルであり、単体での製品発表などは行なわれませんでした。

ワールドワイドでの製品発表が行なわれたという点では、この2モデルが初となるわけです。


改めてそれぞれの特徴を見ていくと、MateView無印はパネル性能の高さが際立つモデル。最大の特徴である解像度とアスペクト比を除いても、最大輝度は500nitで、HDR映像ソースにも対応。加えて、VESAの定める『DisplayHDR 400』認証も取得しています。

Huawei MateView

色域は、いわゆるデジタルシネマ仕様であるDCI-P3のカバー率が98%、さらに色差もデルタEが2以下(ΔE<2)と、こちらも高いスペック。もちろんsRGBは100%カバーとなります。当然ながら10ビットRGB(30ビットカラー)仕様です。

さらにスタンド部に搭載されたステレオスピーカーは、独立したDSPによる音響補正が掛けられた、コンピューテショナル・オーディオ的仕様。5W×2出力のアンプ部と合わせて「シアターレベルのサウンド」を謳います。

Huawei MateView

信号入力に関しては、冒頭でも紹介したワイヤレス接続に加えて、Mini DisplayPort(バージョン1.2)x1基とHDMI 2.0×1基と、そしてUSB Type-C×1基の4系統。USB Type-CはUSB PD経由の給電(最大65W)やデータ転送にも対応します。

さらにマルチポートUSBハブ機能も搭載。USB 3.0 Type-A×2基に3.5mmオーディオ入出力(兼用端子)も備えます。

なお各種端子は、スタンドの底面側に搭載されるタイプ。そのためVESAマウントアームなどは使えない仕様です。

また電源はACアダプタ仕様ですが、端子形状はこちらもUSB Type-Cです(ただし製品ページを見る限り、ACアダプタ出力は135Wと”USB PD超え”になっているため、独自仕様と思われます)。


そしてMateView GTは、ゲーム向けの高級モデルで人気の高まっている、34インチの曲面仕様がポイント。パネルの駆動モードはゲーム向けモデルらしく、VAタイプです。

Huawei MateView

最大リフレッシュレートは上述のように165Hzですが、色域もsRGBでは100%カバー、DCI-P3も90%をカバー。色差は無印と同水準の、ΔE<2レベル。もちろんこちらも30ビットカラー対応です。ただしHDR映像ソースには対応するものの、最大輝度は350nitと無印に比べて控えめ。DisplayHDR認証も受けていません。

Huawei MateView

また特徴的なのが、スピーカーをスタンドの底面部に、いわゆる「サウンドバー」形状で搭載する点。近くには音量調整用となるバー状のタッチパネルも搭載されており、直感的に音量が調整できます。

なお、こちらはスタンドが取り外せる構造となっているため、VESAマウントアームの装着も可能です(100×100mm)。

そしてゲーム向けモデルならではのライティング機能も搭載。こちらはプリセット8種に加えて、ユーザー設定も可能な仕様。

画面内のゲームアシスト機能としては、暗所でのガンマ調整機能(暗所のみを明るくして、敵などを発見しやすくする)『Dark field controls』や、画面中央のクロスヘア(照準)表示などを備えます。

映像入力は、フルサイズDisplayPort(バージョン1.4)×1基にHDMI 2.0×2基、さらにUSB Type-C×1基(データ転送と10Wまでの給電に対応)という4系統。

電源はACアダプタタイプで、無印と同じ135W出力仕様をUSB Type-C端子経由で接続します。


Huawei MateView

このようにMateViewシリーズ2機種は、まったく違うタイプでありながら、現在人気の高い仕様のディスプレイとしてそれぞれの第一線に付けられるモデル。とくに無印は、単体ディスプレイではほとんど類を見ない3:2画面のモデルとして、縦方向の解像度にこだわりを持つヘビーユーザーに支持されそうです。

今回の発表会の主役は、もちろんHarmonyOS 2とその搭載機種でしたが、MateViewシリーズは脇役とだけ称するには勿体ない仕様の製品。願わくば日本でも売れそうなモデルだけに、ぜひとも発売を望みたいところです。

Source:MateView 製品ページ(英語版)MateView GT製品ページ(英語版)