Kirin 9020
AP Photo/Andy Wong

中国ファーウェイは米国の制裁により台湾TSMCに半導体製造を委託できなくなり、他の外国企業からの調達も困難とされ、Mate 40シリーズに搭載されている最新のチップセット「Kirin 9000」「Kirin 9000E」も製造不可となっています

そんな苦境のなか、次期チップセット「Kirin 9010」は5nm+プロセス、「K9020」は3nmプロセスとして開発中との噂が伝えられています。

半導体製造における製造プロセスとは、回路線幅を意味しています。一般的に10nm、7nmといった数字が小さくなるほど同じサイズのチップに含まれるトランジスタ数が多くなり、性能とエネルギー効率の両方が高まる傾向があります。2019年のiPhone 11シリーズ向けA13 Bionicチップは7nmプロセスで85億のトランジスタ、iPhone 12シリーズのA14 Bionicは5nmプロセスでトランジスタ数は118億個と公称されています。

ファーウェイがKirin 9000を発表したのは数か月前のこと。5nmプロセスで製造された初の5G対応SoCですが、リチャード・ユーCEO自らが「(米制裁により)最後のハイエンドチップになるかもしれない」と語っていました。

そうした状況下で、未発表製品にまつわる有力情報を発信する有名リーカーのTeme氏が「次世代のKirin(9020)は3nmになる」とツイート。初めは「9010」といいましたが、すぐに「9020」と修正しています。

Teme氏はMate 30 Pro(5G)がクアッドカメラになることを当てるなど、ある程度の実績がある人物です。

別のツイートでTeme氏はKirin9010と9020が別々のチップであるとして、それぞれ5nm+(開発中だが製造できない)および3nm(開発中、リリース時期は不明)ともコメントしています。

さらに「2022年に(次期Kirinが)来るのは確かですか?」と訊かれたTeme氏は「はい、でも製造できるかどうかは別の話です」とも述べており、とりあえず量産の可能性は脇に置いて内部で開発だけは進めていると示唆している様子です。

次期米大統領のジョー・バイデン氏は現トランプ大統領の始めたファーウェイ制裁を緩めるかもしれないとの一部アナリスト予測もありますが、どのように実現するかの道筋は説明されていません。

かたやファーウェイは自前の半導体工場を建設しているとの噂話もありましたが、しばらくは実験段階に留まり、まず45nmプロセス製造から始め、ようやく2022年には20nm達するとの見込みだとも伝えられていました

スマートフォン事業においてハイエンド製品での競争力を保つためには、高度なチップ製造技術が不可欠です。ファーウェイとしては、たとえ量産できる目処が立っていなくても5nmや3nmチップの開発により技術水準を維持しておき、米国の制裁が解除される、あるいは制裁が及ばない地域でのチップ量産体制が整ったあかつきに、再びハイエンドモデル市場に復帰する準備を進めているのかもしれません。

Source:Teme(Twitter)

Via:Phonearena