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ファーウェイジャパンは28.2型4K+ディスプレイ「HUAWEI MateView」を7月13日に発表、8月20日より市場想定価格8万9800円で発売します。本製品の画面比率は3:2で、解像度は3840×2560ドット。一般的な16:9、3840×2160ドットの4Kディスプレイより画面が縦に長いので、書類作成、ウェブブラウジングなどの際に前後の見通しがよいです。また98% DCI-P3の広色域と、ケーブル1本で画面を表示しつつノートPCに最大65Wの電力を供給できる点もメリット。今回は発売前の本製品の実機レビューをお届けします。

■どちらかというとビジネス向けのディスプレイ

HUAWEI MateViewは28.2型4K+ IPS液晶ディスプレイ(3840×2560ドット、164ppi、3:2、98% DCI-P3、最大表示色約10.7億色、最大輝度500cd/平方m、コントラスト比1200:1、DisplayHDR 400対応、視野角178度、リフレッシュレート60Hz、非光沢)。画面比率3:2ということで、どちらかというとビジネス向けという位置づけの製品です。

本体サイズは約608×591×182mm、重量は約6.2kg。調節機構はスタンドが0~110mm、チルト角が前方5度(±2度)、後方18度(±2度)。上部と両サイドのベゼル幅は約6mmで、画面専有率は約94%です。

スタンドのデザインが秀逸で、ファーウェイのノートPCにも通じる高級感を備えています。残念なのは画面回転(ピボット)機構がないこと。スタンドを取り外せないので、ディスプレイを縦にして利用することはできません。

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スタンドの高さは0~110mmで調節可能

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チルト角は前方5度(±2度)、後方18度(±2度)で調節できます

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ディスプレイの背面はフラット。スタンドもシンプルな造形で高級感がありますが、インターフェースが内蔵されており取り外せません

■インターフェースはスタンドの低めの位置に配置

映像端子はHDMI、Mini DisplayPort、USB Type-Cを用意。このほかにインターフェースは、USB Type-C(電源入力専用)、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、ヘッドフォンジャックを装備しています。またワイヤレス通信機能も搭載されており、Wi-Fi 5(11ac)、Bluetooth 5.1がサポート。ワイヤレスディスプレイに接続可能なスマートフォンやPCなら映像出力可能です。

前述のとおりインターフェース類はスタンドに内蔵されており、端子はスタンドの低めの位置に配置されています。ケーブル類をダラッとぶら下げずに済むので、スマートに設置が可能です。

なおスタンド前面には5W×2のデュアルスピーカーの音質はディスプレイとしては高いレベルです。また、ディスプレイとしては珍しく、4メートル遠距離音声ピックアップを謳うデュアルマイクが内蔵されています。接続したノートPCを閉じていても、クリアな音質で音声通話が可能です。

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左側面上からUSB 3.2 Gen1 Type-A×2、USB Type-C、ヘッドフォンジャック、電源端子、背面左からUSB Type-C(電源入力専用)、Mini DisplayPort、HDMIを配置

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スタンド前面には5W×2のデュアルスピーカーを内蔵。また4メートル遠距離音声ピックアップを謳うデュアルマイクも搭載されています

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端子がスタンド下部に配置されているのでケーブルをスマートに配線可能。机と同じ色のケーブルを使えばより目立たなくなります

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今回の試用機は、ACアダプターが日本向け製品版と異なりますが、付属品は135W USB-C ACアダプター、Mini DP to DPケーブル(1.5m)、USB-Cケーブル(C to C 1.0m)、クイックスタートガイドとなります。HDMIケーブルは含まれていません

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試用機のACアダプターなので変換プラグが付けられていますが、ケーブルの長さは180cm。日本向け製品版も同じ長さだと思われます

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試用機のACアダプターの型番は「HW-200675CD1」。仕様は入力100-240V~2.5A、出力5V 3A、9V 3A、12V 5A、15V 5A、20V 4.7A、20V 6.75A、容量135W

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スタンド手前には「Huawei MateViewベース」が配置

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NFC機能を備え、「EMUI10」以降を搭載するファーウェイ製スマートフォンをタッチすると……

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スマートフォンの画面をHUAWEI MateViewに表示可能。

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「Huawei MateViewベース」は利用できませんが、ワイヤレスディスプレイに接続可能なスマートフォンやPCなら映像出力可能です

■ディスプレイのなかでも抜群に操作しやすいスマートバー

ディスプレイの操作部が覚えにくかったり、操作しにくかったりする製品が非常に多いですが、HUAWEI MateViewにはタッチ操作が可能な「スマートバー」を用意。スワイプで移動、タップで確定、2回タップで戻る/終了という単純明快、かつ抜群な操作性を実現しています。

ただ、設定項目が少なめなのが残念。たとえば、RGBのカラーバランスを調整できず、色温度の設定項目も標準/寒色/暖色のみです。個別にキャリブレーションが実施されているとのことなので、そのままお使いくださいという意図なのかもしれませんが、マルチディスプレイ環境で色をできるだけ合わせたいときに困りますね。

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ディスプレイ部底面にタッチ操作が可能な「スマートバー」が配置

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スマートバーをタップするとメインメニューが表示されます

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メインメニューは、1階層目にブルーライトカット、明るさ、入力元、色域、設定が並び、設定の下の階層にさらに省エネ、サウンド、ディスプレイ、言語、初期設定へのリセットが用意されています

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2本の指でスワイプすると、ディスプレイの入力をすぐに切り替えられます

■実測したDCI-P3カバー率は96.6%

ディスプレイの色域は「98% DCI-P3」と謳われていますが、カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「ColorAC」で実測したところ、sRGBカバー率は99.9%、AdobeRGBカバー率は86.3%、DCI-P3カバー率は96.6%となりました。ほぼスペック通りの色域を備えていると言えます。

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実測したsRGBカバー率は99.9%

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AdobeRGBカバー率は86.3%

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DCI-P3カバー率は96.6%

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最大輝度500cd/平方m、98% DCI-P3が謳われているだけに、鮮やかな発色で、グラデーションも滑らかです

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視野角は178度。もちろん斜めからでは輝度や色度は変化しますが、このぐらいの角度であれば一定の視認性が保たれます

■やや価格は高めだがファーウェイらしく丁寧に作り込まれています

HUAWEI MateViewはやや価格は高めですが、ハードウェアとしての質感、画質、充実したインターフェース、操作しやすい設定メニューと、ファーウェイらしく丁寧に作り込まれています。求めるスペックと合致しているのなら、買って後悔のないディスプレイと言えます。