Image Processing: Joseph DePasquale (STScI)
Image Processing: Joseph DePasquale (STScI)

ビッグバンによる誕生から約30億年後の宇宙は、もっとも盛んに新しい星が誕生していたとされます。そして星の誕生のための「燃料」になる物質も当時の銀河にはたくさんあったと考えられていました。しかしどうやら、必ずしもそうではないケースも一部にはあるようです。

ハッブル宇宙望遠鏡とチリのアタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計、略称ALMAが、その時期のものとみられる銀河を観測したところ、星の形成に必要な冷えた水素が失われ、文字どおりガス欠の状態になってしまった6つの銀河を発見しました。

チームはハッブル宇宙望遠鏡を使い、初期の宇宙の光を拡大する重力レンズ効果を利用して当時「星のゆりかご」になっていた場所を特定し、ALMAがその場所に、水素の代わりになりえる冷えた塵を検出。もし必要な燃料があれば、そこで星が生まれていたはずであることを確認しました。

これらの銀河はその後もしばらく成長したはずですが、それは星々が誕生して代謝していたからではなく、周囲のほかの小さな銀河やガスを取り込んだけっかの、成長ではなく膨張だったと考えられます。

ではなぜそれらが成長を止めてしまったのか、その理由はまだわかっていません。中心にあるブラックホールが、ガスをすべて加熱してしまったのか、ガスが銀河の外へ排出されたのか、それともただ急速に消費され、本当にガス欠になったのかetc…。答えが出るまでには、まだ時間がかかるかもしれません

ハッブルとALMAのチームワークと技術力によって、このような不思議な銀河が発見されたわけですが、それらがなぜそうなったかを知るには、まだまだ観測を積み重ねるほかありません。

Source:NASA