Surface Repair Tool
Microsoft / iFixit

米国ではハイテク大手メーカーと消費者および独立系修理業者が、ユーザーが自ら選んだ方法で製品を修理できる「修理する権利」をめぐって対立を続けてきました。その代表格ともいえるマイクロソフトと修理業者iFixitが協力し、iFixit.comから直接Surfaceデバイス用のMS公式サービスツールが購入可能になったと発表されました。

iFixitといえばハイテク新製品の発売直後に分解レポートを発表することでお馴染みであり、ハードウェアの内部構成とともに「修理しやすさスコア」が付けられることが恒例となっています。特にMSのSurfaceタブレットおよびノートPCは修理が難しいとして、辛らつな点数が進呈されてきた経緯があります。

今回の発表に際し、iFixitのKyle Wiens CEOはThe Vergeへのメールで「我々の修理スコアでは、彼らのマシンに1の評価を与えてきました」として、同社が長年にわたってMSの設計や修理のしにくさを批判してきたと再確認。そう前置きした上でMSが改善したいと連絡してきたと明かしています。ちょうど先日、アップルが顧客にiPhoneやMacの修理部品やマニュアルを提供する「セルフサービス修理」を発表してから間もないことです。

Wiens氏は「我々は懐疑的でしたが、MSは一貫してその言葉を守り、製品の修理しやすさを向上させるため組織的に取り組んできました。またMSはSurface製品の修理に関するベストプラクティス(最善の工程)を共有しており、その知識は修理ガイドにも反映されると述べられています。

ただし、iFixitから提供される公式ツールはSurface Laptop 3(2019年発売)以降やSurface Pro X(2019年)、ビジネス/教育専用のSurface Pro 7 plusやSurface Pro 8(どちらも2021年)など、新しめのSurfaceデバイス用に限られるとのことです。

また、Wiens氏はこのツールをすべての一般ユーザーに提供したいとしつつも、それが実現するかどうかは「今すぐに発表できる時期ではない」とのこと。当面はプロの(修理業者の)コミュニティからの需要を見極めようとしていると語られています。とはいえ「世界中に出荷する準備ができている」とも付け加えられており、日本の独立系修理業者も利用できるようになりそうです。

iFixit公式アナウンスでは、このツールは同社により製造され、対応するSurfaceモデル用の「接着剤の精密なはく離や再接着を可能にする」と述べられています。一般ユーザーが入手できるようになれば(メーカー保証がなくなるのと引き換えに)自己責任での改造に活躍するのかもしれません。

Source:iFixit ,The Verge