1か月ほど前に、iPhoneを久々に買い替えたんですよ。2016年発売のiPhone 7 Plusを使い続けて早5年。一度バッテリーを交換しましたが正直まだまだ全然使えるという感じ。なんら不便はないし、いざとなれば4K動画も撮れる。写真は、なんたって私は富士フイルムのカメラの愛用者なので、写真機で写さねばならぬ、という意識がありますからね。

ところが、です。iPhone 13にした人たちが、10月くらいからやたらと精彩な写真をSNSでアップしてくるんですよ。そして口々に「すごくいい」「暗所につよい」「接写がすごい」だのなんだのと言葉を添えている......。

最初のうちは「ふ〜んだ」と眺めていたのですが、なんだかだんだん気になってきた(笑)。

そんな折、長年頼りにしてきた携帯電話会社の割引プラン終了のお知らせ。これはもしや私にiPhone 13に行け!と言っているのでは? という、潜在意識が勝手に働きかけた解釈のもと、いそいそとネット注文してしまったのでした。もう、どうせならと、カメラ機能ねらいで一番イイやつ!ということで、iPhone 13 Pro Max! 強そうな名前ですね。7 Plusから一気に下克上を果たしたような気分です。う〜ん、悔しいけれど(?)かっこいい。

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3つのレンズが光っております。望遠 (f2.8)、広角 (f1.5)、超広角 (f1.8、120度視野角)です。f1.5あれば、そりゃ相当明るく撮れますよね。そこに「ナイトモード」だとか「ボケ効果」だとか「マクロ撮影」とかがあて、撮った端からさささっと補正したりフィルタを使ったり自分で味付けができるんだから、やっぱり便利です。で、なんと「Apple Pro RAW」をオンにすると、RAW撮影もできるので驚きであります。

この3枚は、同じ立ち位置から、カメラを普通に立ち上げたときにワンタッチで選べる3つの画角「0.3」「1」「×3」でそれぞれ撮影してみた図です。一歩たりとも動いておりませんが、簡単にこの違い。

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実に精彩に、ワンタッチで。あらぁ.......なんということでしょう。

ポートレートモードは、勝手に背景をぼかしてくれます。さらに「自然光」とか「スタジオ照明」とか選べるんですね。うちのモデルさん(ビスクドール)をちょっと撮ってみました。左から「自然光」「ステージ照明」(勝手に周りが暗くなる!)「ハイキー照明(モノ)」というのを使ってみました。なんだか面白い。「ステージ照明」なんて、うまくすると、お仕事でちょっとしたプロフィール写真とか必要な人にも使えそう。

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お次は、噂の「暗所」と「接写」。なるほどなぁ、という感じ。「暗所」は夜のウォーキング中、住宅街のごく普通の外灯が当たっている南天。かなり暗い場所ではあります。ちょっとぶれてるけど、「あ、かわいい」と思ってさっとSNSにあげる分には十分。「接写」は甲州印伝の小さいポーチにグッと迫ったら、もう1cm切ってもピント合いました。ほぼ被写体にぶつかる勢いで迫っても大丈夫。謎すぎる。

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暗くても接写できるレンズの利点を生かして、私はレコードプレーヤーの針先に小さな埃がついていないかどうかを確認するためにも使っています。自分でも予想外の活用法。これレコード針のついたカートリッジです。よく見える。

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そんな実用はさておき、やはり写真を気楽に撮れるという楽しさはありますね。

でも、かなりよく撮れてしまうということは、これまで愛用してきたカメラたちの出番が奪われてしまうのではないか......という懸念は起こるわけです。私はそれがとても悲しいから、iPhone買い換える前に、SNSでそんな不安をつぶやいておりました。そうしましたら、これまで私がアップしてる富士機の写真やオールドレンズやフィルムで撮った写真を見てくれている友人たちから、「iPhoneは確かによく撮れるけど、カメラとは棲み分けになるよ」というお声が。そうなの? という思いもあって導入してみた次第。

確かに、iPhoneの写真は写りとしてはとてもカリッとした精彩で高質な雰囲気が出ます。それがヴィヴィッドでいい感じなんですが、オールドレンズやフィルムカメラでふわっとした写真を撮るのが好きな人とか、富士フイルムのカメラにしか出せないあのフィルムシミュレーションの色合いなどとはまったく違う写真がソッコー出てきます。それが面白いと感じる時もあるけれど、そうじゃない時もある。

そうじゃない時というのは、カメラで撮影するのが好きの人はえてしてそうかもしれないけれど、頭の中で先に「絵作り」をしていて、その自分のイメージにそった写真を撮ろうとしたときに、「う〜ん違うんだよな」となるわけです。iPhoneの写真は、iPhone主導という感じがするというか。ま、使いようですけれども。

なので、友人たちが言ってくれたように、私はまだ導入して1ヶ月ほどですが、やっぱりしっかりカメラと「棲み分け」となりました。めでたしめでたし。

すごくよかったのは、「今日はカメラを持ってきていない」という時に限って、すごく撮りたいもの・瞬間に出会したとき。解像度高い感じでは撮れるので、一応「撮ろう!」という気持ちにはなれます。外出時にいつでも「いざとなればiPhone持ってるから大丈夫」という安心がある。スナップ好きとしては、「カメラ持ってない」ストレスからある程度解放されるので、これはいいですね。

とはいえ、カメラよりも、iPhoneが自動でいろんなことをしてくれて、かなり綺麗でいい感じの写真が撮れてしまったときには、なんだか複雑な心境になってしまいます(笑)。

自分としては、複雑な気持ちにさせられた作例をあげておきます。

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ふだん仲の悪い犬猫が奇跡的に並んで和んでいる時、カメラを準備していると気づかれ動いてしまう。こういう瞬間は手に持ってたiPhoneカメラの出番!
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白飛びとか気にせずとりあえず撮っておいても、ザンネン(?)なくらい綺麗に写る。
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焼肉屋さんの片隅にあった可愛いライト。かなり離れたテーブル席から望遠で狙い、余計な部分をトリミング。アプリで調整したところ、そこそこ良い仕上がり。
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こちらも夜のウォーキング。外灯を逆光で生かすとよい感じ。iPhoneは色味と輪郭をくっきり出すのが得意なので、そのイメージで撮影すると楽しくなる。