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AppleはiCloudの有料オプションをiCloud+という名称のサービスにアップデートし、ストレージ以外の付加機能を提供するとWWDCで発表しました。

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iCloudの有料ユーザーは自動的にiCloud+にアップデートされます。価格などは据え置き(50GBが130円/月、200GBが400円/月、2TBが1300円/月)、AppleのサブスクをまとめたApple OneのユーザーもiCloud+の付加機能を利用できます。

iCloudストレージは無料で5GBを提供しており、機種変時のデータ移行時のみ課金していたユーザーなどもいたようですが、iOS 15ではデータ移行の際は、一時的にiCloudストレージが増量されることになりました。

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フォトストレージサービスとしてのみ使用するのであれば、GoogleやAmazonなど他にも選択肢はあります。発表された付加機能から、iCloud+にすべきかどうか判断する必要があります。

iCloud+の追加機能は、おもに以下です。

  • メールを非公開(Hide my email)

  • iCloud Private Relay

  • HomeKitセキュアビデオのサポート

  • アカウントリカバリー

  • Digital Legacy Program

メールを非公開(Hide my email)

メルマガの登録や会員登録を必須とするサイトでの一度きりの買い物など、メインのメールアドレスを入力するのに躊躇することありますよね。この機能はiCloudの主メールとは別に、@以前をランダムに生成したメールアドレスを複数持てる機能です。いわゆる「捨てアド」ですね。メルマガの購読解除など、意図的にわかりにくくなっている場合が多いですが、いらなくなったら気軽にメアドごと消してしまえばいいというわけです。Apple標準のメールアプリで管理できます。フェイクのiCloudアカウントを使うしくみは「Sign in with Apple」でも提供されていますが、対応したアプリやウェブサイトでしか使えなかったのに対し、iCloud+のフェイクアドレスは、どのようなアプリやサイトでも使える点が異なっています。

iCloud Private Relay

ウェブ閲覧時に機能する仮想シールドの名称で、ブラウジング履歴を第三者から追跡されなくします。IPアドレスを識別子としてAppleとサードパーティの2社を経由することで、IPアドレスおよびサービスプロバイダ情報を見えなくします。WWDCの基調講演では「VPNとは違う」ことをアピールしていましたが、よりもセキュアかつブラウジング速度にまったく影響が出ない形で実装しているのが特徴です。

HomeKitセキュアビデオのサポート

HomeKitを介して表示する監視カメラの台数が無制限になります(保存できる容量については不明)。HomeKit自体、まだ日本ではあまり使われていませんが、対応カメラは発売されています。

アカウントリカバリー

iCloudデータへのアクセス権限の復旧を、家族や友達にリクエストできるようになります。あらかじめ登録した復旧用連絡先へ2要素認証が飛ぶもので、自分のアカウントそのものアクセスを許すものではありません。アカウントをリカバーする手段がひとつ増えるということですね。親などのサポートにも役立ちそうです。

Digital Legacy Program 

レガシー連絡先、すなわち「データ相続人」を設定できます(たとえば、すでにファミリー共有者がいる場合その人など)。写真ライブラリーなどはその人が生きた証とも言えます。それらが永遠に失われるようなことがないよう、配慮した機能です。

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以上の付加機能は「いまスグどうしても」というわけでもないけれど、あると便利・安心できることは間違いないでしょう。今後、値上げ(ないし値下げ)があるかもしれませんが、最低プランであれば年間1560円、50年でも8万円未満ですから、とくにiPhoneを使い続けるのであればiCloud+にしておくといいと思います。