IBM、顔認識AI事業からの撤退を表明。「制度的な差別と戦う」

他の企業も追随するか

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年06月10日, 午後 05:20 in racism
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KENGKAT via Getty Images

IBMが、顔認識AI事業から撤退すると発表しました。Arvind Krishna CEOは議会への提言の形で文書を発表し、そのなかで顔認識AI事業の終了を明らかにし、人種的正義の推進、制度的人種差別と闘うための改革を行うよう、議会に呼びかけました。

Krishna CEOは「IBM は、他のベンダーが提供する顔認識技術を含め、大量監視、人種プロファイリング、基本的人権と自由の侵害、または当社の価値観および信頼と透明性の原則と一致しない目的のために、いかなる技術を使用することにも断固として反対し、容認しません」とし、さらに「我々は今こそ、国内の法執行機関が顔認識技術を採用すべきか否か、どのように採用すべきかについて、全国民による話し合いを始める時だと信じています」と述べました。

さらに、「人工知能は市民の安全を守るのに役立つツールだではあるものの、特に法執行機関で使用される場合はAIに偏りがないかをテストし、そのテストがさらに監査されて報告されるための共通の責任があります」とその考えを示しています。

4月にCEOに就任したばかりのKrishna CEOは、積極的にメインフレーム事業を推し進めつつ、クラウドサービスでもアマゾンやマイクロソフトを追いかけています。一方で顔認識AIの事業はIBMにとって重要と言えるほどの収益を得られていないとCNBCの情報筋は述べており、撤退の決定は倫理的な面もありつつビジネス的な面もあると指摘しています。

とはいえ、Clearview AIのようなベンチャーが人々のプライバシーを侵害するような格好で顔認識AIを開発したり、その他の顔認識AIもそれを鍛えるためのデータの偏りから白人以外の人種や女性に対してバイアスをかけてしまう事例もいくつか発生しています。IBMは依然として政府機関との関係も深い巨大なIT企業であり、今回の顔認識AIからの撤退が、他の企業が追随する流れを生み出す可能性はもしかするとあるかもしれません。

source:CNBC

 
 

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