IIJmio Junya Ishino

IIJは、IIJmioの新料金プラン「ギガプラン」に、6月1日から4つの新機能を追加します。いずれも、2月のギガプラン発表時に予告されていたもの。「データ容量シェア機能」と「データ容量プレゼント機能」「5Gオプション」「ギガプラン専用追加データ量」がそれになります。これらに加えて、6月以降には、ギガプラン専用アプリの提供も開始されます。

IIJmio Junya Ishino
▲6月1日からギガプランに4つの新機能を追加するIIJmio

元々、IIJmioの新料金プランは、21年の夏ごろをターゲットに開発が進められていました。ところが、業界で言うところの“ahamoショック”を受け、MVNO各社は急遽前倒しで対抗プランを用意することになりました。IIJもその1社。料金プランのベースとなる部分だけを先行投入し、プラスαの開発が必要になるシェア機能や5G対応などは、後回しになった格好です。どちらを基準に置くかによりますが、シェアや5Gが遅れたわけではなく、料金プランの母体を先行投入したというわけです。

IIJmio Junya Ishino
▲大手キャリアの料金値下げに正面から対抗したギガプラン。ベースの部分だけを巻き上げ、4月に導入したという

特にユーザーに必要とされていたのが、同一ID間でのデータ容量シェア機能でしょう。ギガプラン以前の料金プランは、「ミニマムスタートプラン」「ライトスタートプラン」「ファミリーシェアプラン」の3つに分かれていましたが、この3つのどれでも、複数枚のSIMカードでデータ容量を分け合うことができました。

特にファミリーシェアプランは、音声契約なら5枚、データ契約なら10枚と、発行できるSIMカードの数が多かったのが特徴。2台持ち、3台持ち、果ては10台持ちぐらいが当たり前の猛者が、低料金でSIMカードを維持できる魅力的な料金プランだったと言えるでしょう。もちろん、料金プラン名どおり、家族でシェアして料金を節約しているユーザーもいたため、ギガプランでもデータ容量シェア機能の早期投入が求められていました。

IIJmio Junya Ishino
▲各SIMカードごとに契約したデータ容量を合算してシェアできる。1枚目のSIMカードの容量をシェアしていた旧プランとは、仕組みが異なる

ただし、同じシェアといっても、以前の料金プランとギガプランでは、その仕様が異なる点には注意が必要です。旧プランは、メインの回線にデータ容量が紐づく形で、それをサブのSIMとシェアする仕組みでした。これに対し、ギガプランのデータ容量シェア機能は、それぞれのSIMカードでデータ容量を選び、合算したデータ容量を別のSIMカードをシェアする形になります。

旧プランの場合、ファミリーシェアプランというくくりで12GBがつき、それを複数枚のSIMカードで分け合って使えたのに対し、ギガプランでは、2GBなり4GBなり8GBなりを、それぞれのSIMカードに対して選択することになります。合算でデータ容量を微調整できるようになったという意味では、より柔軟にシェアの体制を組むことが可能。旧プランに近い形にしたければ、メインのスマホだけ8GBや15GBプランのような中容量にして、後は最低容量の2GBで持てばいいかもしれません。

IIJmio Junya Ishino
▲回線種別や音声のあり、なしを問わず、組み合わせのバリエーションが多く、無駄なくデータ容量を使うことができる

柔軟さという意味では、回線種別やSIMカードの種類も問いません。1台目のスマホはドコモ回線、タブレットはフルMVNOのeSIM、予備のスマホにはau回線といった形で、回線を混合してシェアすることが可能。auとドコモ網のeSIM、それぞれの回線を持っておいてデュアルSIM端末に入れておき、普段はどちらか一方で使いつつ、エリアに応じて切り替えるといったこともできます。4GBが1回線と、2GBが2回線だと、2回線の片方がeSIMの場合の差額は220円。単純に1回線持つより同容量でも割高にはなりますが、バックアップのために、回線を分散させておくのはアリと言えます。

2つ目のデータ容量プレゼント機能は、シェアを手動でするためのものと考えておけばいいでしょう。“プレゼント”という名称から、友だちなどにデータ容量を贈れる機能というイメージを持たれるかもしれませんが、こちらもデータ容量シェア機能と同様、同一ID内でデータ容量を融通できる仕組みです。家族で契約しているようなケースでは、自動的にデータ容量を使われたくないこともあるでしょう。そのようなときに役立つ機能です。

IIJmio Junya Ishino
▲データ容量プレゼント機能は、同一ID内の別のSIMカードに対してデータ容量を贈れるのが特徴。他のユーザーにプレゼントできるわけではない

3つ目の新機能として、ドコモ回線とau回線が、ついに5Gに対応します。こちらは、オン・オフをユーザー自身で選択可能。ただし、ドコモ回線の場合、5Gをオンにすると、代わりに3Gの利用ができなくなる排他仕様になっている点には、注意が必要です。現在のエリアを見ると、ほぼほぼ4Gでつながるようになりましたが、山間部など、一部で3Gが必要とされるケースがないわけではありません。こうしたときのために3Gの選択肢が残っているのは、うれしい対応と言えます。

また、MVNOの場合、大手キャリアより5Gの恩恵が小さくなりそうな点にも注意しておきたいところです。と言うのも、MVNOの通信速度は、大手キャリアと接続している帯域に左右されることが多いからです。混雑によるボトルネックがあるため、いくら無線部分だけが高速化しても、全体のスループットは上がりません。ネットワークがガラガラの時間帯に、Sub-6なりミリ波なりにきちんとつながれば、高速化される可能性はあるものの、MVNOゆえの限界は意識しておいた方がいいでしょう。

金額面で大きいのが、ギガプラン専用の追加データ容量。1GBあたりの単価はわずか220円で大手キャリアの1100円と比べると、価格はわずか1/5になります。MVNOの中でも、かなり安い設定。ぴったりなデータ容量を選ぶのが節約の基本ではありますが、万が一、超えてしまった時にも、追加のデータ容量が安いと安心感があります。ただし、チャージしたデータ容量の期間は月末まで。繰り越しができない点には注意が必要です。

IIJmio
▲5G対応や、追加データ容量の新料金も、6月1日に導入される

こうしたオプションが6月1日から加わることで、IIJmioのギガプランはようやく完全体になったと言えます。料金の安さが話題を呼び、かつての勢いを取り戻しつつあったIIJmio。データ容量シェア機能を待っていたユーザーを取り込めれば、ギガプランへの移行はさらに加速するはずです。


関連記事: