M1 Max
Apple

今週、アップルはMac向けハイエンドチップ「M1 Pro」と「M1 Max」を発表しました。これらはアップルが2020年6月にMac用プロセッサをインテル製チップから独自設計のAppleシリコンへ2年かけて移行すると発表した計画の一環であり、着実に「インテル離れ」が進んでいることを意味しています。

その発表からわずか2日後に、インテルがMac向けAppleシリコンの製造を受託しようと努力しているとの噂が報じられています。

台湾の電子部品業界情報誌DigiTimesによると、インテルはサムスンと共に「アップルの自社開発Macプロセッサの注文を獲得しようと努力している」とのことです。

もしもアップルがこれに応じて両社にAppleシリコンの製造を委託するとすれば、それはMac用プロセッサの生産をTSMCに全面的に依存しなくてもよくなることを意味しますが、DigiTimesの情報筋は「この決定はあり得ない」とコメントしています。

Appleシリコン、すなわちM1やM1 ProおよびM1 Maxはすべて5nmプロセス技術で製造されています。しかしインテルは(一般的には5nmの前世代となる)7nm開発さえ予定より6か月遅れており、製品出荷は2022年以降になると発表しています。そしてTSMCは2024年のアップル製品向けチップに2nmプロセス技術を使う可能性もあり、インテルがM1世代や今後のAppleシリコン製造を請け負うのは極めて困難と思われます。

インテルのアップルに対する振る舞いは、矛盾に満ちている感があります。同社のパット・ゲルシンガーCEOはAppleシリコンが優秀だと認めつつ「Mac向けビジネスを取り戻したい」と公言。が、企業としては自社製チップ搭載PCと比べてMacにできることが限られていると主張したりM1 Macの欠点をアピールするCMを展開しているという具合です。

すでにMacBook Proの全ラインナップからは、インテル製チップ搭載モデルは消滅しています。記事執筆時点では27インチのiMacやMac Pro、ハイエンド版Mac miniにはインテル製プロセッサが採用されているものの、いずれも翌2022年にはAppleシリコン搭載モデルが登場すると噂されており、「インテルのMacビジネス」が失われるのは時間の問題とも言えます。

米MacRumorsが「アップルが今後さらに多くのインテルチップ搭載Macをラインナップから外すこと」についてのコメントを求めたところ、インテル広報担当者は回答を拒否したとのことです。

とはいえ、中国と台湾の間で緊張が高まっているなか、アップルにとってもTSMCに主要プロセッサの製造を全面的に依存し続けるのは得策とは言えないはず。今後、もしかするとアップルとインテルの再接近もあり得るのかもしれません。

Source:DigiTimes

via:MacRumors