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iOS 14.5にてATT(アプリトラッキング透明性)が実装され、「アプリが異なるWebやアプリをまたいでユーザーを追跡する際には、ユーザーの明示的な許可を得なければならない」仕組みが導入されました。これにより広告への出費が減少して広告価格も暴落しているとの報告が伝えられています。

英大手新聞Telegraphによると、最近のアップルによるプライバシーに関する取り締まり(アプリ追跡制限)は広告主やアプリ開発者に大きな打撃を与えており、ユーザーがトラッキング防止機能を受け入れることで広告への支出が減少しているとのこと。英広告会社のBlisは、ユーザーが異なるアプリ間での追跡を拒否したケースでは広告価格が11%も下がったと述べています。

さらに一部の国では低迷が「より顕著」であり、英国では広告の平均価格が36%も低下したとのことです。この低下傾向が続くのであれば、広告業界は「数十億(ポンド)の打撃を受ける」との見通しも伝えられています。

アップル関連情報サイトiMoreが4月に実施した調査では、追跡に関して(どのアプリも区別なく)「許可」を選ぶユーザーはわずか2%。22%のユーザーはどのアプリに訊かれるかによるとしている一方で、71.6%ものユーザーがトラッキングを(無条件に)拒否している結果が出たそうです。ほか、米国iOS 14.5ユーザーの96%がアプリ追跡を無効にしたとの調査報告もありました

先日もモバイル広告の業界団体から、iOS 14.5の配信とアプリ追跡制限の導入後には、一部のネット広告主がiOSへの支出を減らしてAndroidへの支出を増やし始めたと報告していました。まだiOS 14.5以降(記事執筆時点ではiOS 14.6)へのアップデート率は5月中旬時点で12.9%に過ぎないと見られているだけに、今後さらにネット広告への影響は拡大していきそうです。

その一方で、アップルはiOS 14.5にてApp Storeでの独自広告サービスを強化しているとの報告もありました。アプリ追跡制限の導入に反対運動を繰り広げ、自社アプリを無料で使い続けたければ追跡を許可するよう呼びかけているFacebookとのあつれきが深まっていくのかもしれません。

Source:The Telegraph

via:iMore