アップル、iPhone組み立て完全ロボット化に挑戦したが上手くいかなかったとの噂

人間の工員に勝てなかったとのこと

Kiyoshi Tane
Kiyoshi Tane
2020年06月5日, 午後 03:00 in robots
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何ごとに付け合理化に熱心なアップルが、なぜiPhoneの組み立てにロボットを導入して完全自動化しないのか。実はチャレンジはしてみたものの、なかなか上手く行かなかったという裏話が報じられています。

有料ニュースメディアThe Informationは、アップルが2012年から米カリフォルニア州サニーベールにある秘密の研究所でロボット工学と自動化のスペシャリストによるチームを編成し、生産ラインに従事する労働者の数を減らす方法を模索したことを伝えています。

ただし、チームは自動化システムを設計する上で、すぐに課題に直面したとのことです。たとえば「ネジを締められるロボット」は実は最も困難な課題の1つ。なぜなら、複数の産業用カメラを使ってネジを特定の角度で持ち上げ、穴に合わせるという複雑な工程を要するため。それをクリアしても、アップル製品では非常に小さなネジを使うため、ロボットがどの程度の力を加えればいいのか測定できない。対照的に、人間の工員ならば手から抵抗を感じ、力加減が分かるというわけです。

そしてディスプレイパネルに接着剤を塗るさいも、アップルの仕様は非常にタイトなため、目的の箇所から1ミリ以内に収める必要があります。元チームメンバーの1人は、よく訓練された中国人の労働者は、ロボットよりも接着剤を塗るのが上手いと証言しています。

こうした自動化システムの多くは放棄されたか実装されないまま終わったものの、Apple TVやApple Watch、iPadの製品テストなど、より単純作業で人間の労働者をロボットに置き換えることにある程度の成功を収めたと伝えられています。

そこでアップルは立ち止まらず、2014年には12インチMacBook Proの組み立て自動化に挑戦。しかし初期の試験運用では、コンベヤシステムの動きが不規則で部品の流れも滞り、88本の小さなネジを使ってキーボードを取り付けるロボットは誤動作を続け、結局は人間がやって来て工程のほとんどをやり直す必要があったとのことです。

これらの問題のため、アップルは12インチMacBookの発売を約6ヶ月も遅らせることに。実際の発売は2015年4月だったので、実は2014年内に発売予定だったのかもしれません。

今回のレポートでは、iPhoneやMacなどアップル製品を組み立てる作業がとても繊細で、ロボットはその域に達していないことが示される一方で、それ以外の工程には一定の効果が確認できた可能性が示されています。アップルは2018年にiPhone分解ロボ「Daisy」を発表し、iPhoneの中から貴重な素材を一弾と多く回収してリサイクルに成功していると述べていましたが、「組み立てる」ことは無理でも「分解する」ことはできる結論に達したのかもしれません。

Source:The Information

Via:MacRumors

 
 

 

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