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エントリーモデルのiPhone 12とProモデルのiPhone 12 Proは10月16日に予約受付が開始され、23日から出荷および発売となります。これら2つの違いは主にカメラ性能だけであり、アップルはProモデルの差別化に失敗しているとのアナリスト分析が報じられています。

米CNBCはiPhone 12 Proが1000ドル以上(日本のアップルストア価格は11万7480円(税別))であり、iPhone 12との間にかなりの価格差があることを確認。その上で、高級モデルにそれだけの出費を払う理由を消費者に説明できていないとの一部アナリストの分析を伝えています。

まずドイツ銀行アナリストは、過去のiPhone買い換えサイクルでは最上位機種(2017年のiPhone X、2018年のiPhone XS、2019年のiPhone 11 Pro)が技術に詳しい消費者に強くアピールできていたと感じるが、先日の発表イベントでは「平均的な消費者がiPhone 12 Pro/Pro Maxを12/12 miniより買うべきだと十分に強く訴えられなかったのではないか」との懸念を述べています。

その理由は、モデル間の大きな違いがカメラ機能とストレージの大容量化の2点だけということ。エントリーモデルとProの間でプロセッサ、バッテリー寿命、画面技術の違いを示すことができなかったと指摘されています。

たとえばiPhone 12とiPhone 12 Proでは、広角と超広角に加えて望遠レンズ、それにより多くの光を取り込める大型のカメラセンサーが搭載されています。またiPad Pro(2020)と同じくLiDARスキャナを実装することで、AR機能や暗い場所でのポートレート写真品質も向上すると謳われています。

が、それは主に平均的な消費者よりも、本格的な写真家にとって重視されること。昨年モデルで最も売れたのもiPhone 11、すなわち背面カメラをデュアルレンズとして価格を抑えた機種であり、ティム・クックCEOも「(iPhone 11は)適切な価格が付けられた」と述べていました

米投資銀行Raymond Jamesのアナリストも、iPhone 12 Proの価格設定は基本的にカメラ品質にかかっており、それが「iPhone 12とiPhone 12 Proの間の唯一の差別化要因です」と述べています。さらに大手証券会社UBSは、iPhone 12 Proはその価格のため、販売台数がiPhone 12シリーズ全体のうち25%に留まると予測しているとのことです。

たしかに前年のiPhone 11が液晶画面だったのに対して、iPhone 12は有機ELディスプレイ(画面サイズもProと同じ6.1インチ)となり、搭載SoCのA14 Bionicも含めて、特にProモデルとの目立った格差はありません。そしてProと同等の128GBストレージを選べば9万9880円~ということで、価格差はざっと1万8000円といったところです。

「iPhone 12が一番人気になる」との予測は、有名アナリストMing-Chi Kuo氏も述べていたことです。しかし価格面を重視すればiPhone 12 miniが最も有利になるはず。Kuo氏が見るとおり「miniは画面が小さすぎて大衆市場にアピールできない」となるのか、それともminiが下剋上的にベストセラー機種にのし上がるのか、今後の展開を見守りたいところです。

Source:CNBC