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Apple

2020年のiPhone 12シリーズは初めて5Gをサポートしながらも、ミリ波に対応したモデルは米国のみに限定されました。それが2021年のiPhone 13(仮)ラインアップでは、米国以外の多くの地域にもミリ対応が広がる可能性があると報じられています。

米Patently Appleが引用した台湾サプライチェーン情報によると、現地のQiqiなる会社がiPhone 13向けミリ波アンテナの大規模な注文を受けたと明らかになったとのこと。またアップルは、今後数年間でiPhoneのミリ波対応を拡大すべく、各国の通信会社と協力しているとも伝えられています。

ちなみにミリ波とは、5Gのうち28GHz帯など高い帯域を使い、高速が出る反面でカバー範囲が狭い方式です。iPhone 12シリーズの日本向けモデルではサブ6(ミリ波より遅いがカバー範囲が広い)のみとなっていましたが、かたやミリ波対応の米国モデルではアンテナが筐体の外にはみ出しており、まだ技術的に未成熟な面があったのかもしれません。

さてサプライチェーン情報に戻ると、Qiqiの会長は数日前の会議で、今年は5G関連の製品出荷が大幅に増加すると発表したとのことです。現在のiPhone向けミリ波アンテナは日本の村田製作所が独占的に製造していますが、iPhone 13ではQiqiと受注を分け合う予定と伝えられています。

この動きの背景には、アップルの主要サプライヤーのWistronがQiqiに投資して筆頭株主(約22.6%の株を保有)となり、同社が初めてiPhoneのサプライチェーンに加わる手助けをしたという事情があったそうです。Qiqiが5GとWi-Fi 6部品でクアルコムと緊密に協力していることも、アップルのお眼鏡にかなった重要な要因だったと見られています。

もう一つ注目すべき下りは、QiqiがノートPC用通信アンテナの専門知識を持っており、アップルが将来的に利用するかもしれない、と指摘されていることです。すなわちMacBook Proに5Gオプションが追加される可能性が、当面は考えにくいとしても将来的には否定できないわけです。

すでに1年以上前になりますが、台湾の電子部品業界情報誌DigiTimesもアップルが5G対応のMacBookやセラミック製アンテナを開発中との噂を報じていました。他社モバイルPCではWi-Fiのない環境で通信できる製品も珍しくはなく、むしろアップル製品の中でもセルラーモデルがないMacBookは例外的な存在だけに、続報を期待して待ちたいところです。

Source:Patently Apple