iTunesギフト詐欺に有効な手を打たなかったとしてアップルに集団訴訟

被害総額は4年間で約100億円(FTC申告分だけで)

Kiyoshi Tane
Kiyoshi Tane
2020年07月21日, 午後 03:15 in Apple
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日本でもLINE乗っ取りによるギフトカード(プリペイドカード)詐欺が一時話題となりましたが、米国ではアップルのiTunesギフトカードを利用した犯罪が今なお横行しています。その被害者を救済する手立てをアップルが一切しなかったとして、11件もの集団訴訟が提起されたと報じられています。

米国でのギフトカード詐欺の現状は、米連邦取引委員会(FTC)が「ギフトカードによる支払いを要求する人は、常に詐欺師です」と注意を呼びかけるほどです。税金や罰金を徴収するIRS(米歳入庁)からだと偽ったり、技術サポートがコンピュータを修理するためだと称したり、緊急にお金が必要だという親族だと装ったりと、手口は日本とさほど変わらないようではあります。

詐欺師にとってギフトカードが都合が良いのは、印字してあるギフトカード番号やPINを送るだけですぐに詐取が完了するお手軽さのためです。通常の商品券の場合は、ノートPCやスマートフォンなど高価なものを購入してから転売することで換金される手口が使われます。

iTunesギフトカード詐欺のやり口が異なるのは、詐欺師自身が有料アプリをApp Storeに配信している場合があることです。つまりギフトカードで自分のアプリを購入すれば、アップルの手数料を差し引いた70%が転売の手間もなく換金できるわけです。

さて集団訴訟の訴状によれば、アップルが詐欺被害者に対して「ギフトカードが使われてしまったら何もできることはない」(被疑者の追跡も返金もしない)と述べているとのこと。原告らはこれが真実ではないと反論しています。その根拠としてアップルはアプリが購入されてから開発者に支払われるまでの4~6週間は100%の代金を保持していること。そして支払われた後でも30%の手数料を受け取っており、その分は払い戻しができる立場にあるとの2点が指摘されています。

米Patently Appleによれば、2015~2019年にFTCに報告されたiTunesギフトカード詐欺の被害は9350万ドル(約100億円)を超えているとのこと。この数字は個人情報の記入を求めるオンラインFTCフォームから申告された損失だけにすぎないため、実際の被害総額は10億ドル近くとも見積もられます。そしてそのうちの3割、3億ドルが手数料としたアップルの懐に入っていると見積もられています。

今回の集団訴訟の主張が本当だとすれば、iTunesギフトカード詐欺の換金手段にApp Storeが利用されているにもかかわらず、アップルは被害者の声に耳をふさぎ続けていたことになります。あくまで原告側の主張に過ぎず、訴訟の展開を見守る必要がありますが、そうした詐欺アプリが存在するならばストアからの削除や開発者兼詐欺師の処分が求められそうです。

Via:9to5Mac/PatentlyApple

Source:SCRIBD

 
 

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