さて、近い将来にはあらゆるものにRFIDチップまたはそれに類するものが埋め込まれ、「スマート」でないものは存在しないも同然となってしまうのは技術的必然、というよりも蛾が蛍光灯に惹かれカラスが光るガラクタを集めるようなヒトの習性として避けようがない帰結ではありますが、まだ新しい技術であるだけについうっかり夢見がちな応用に走ってしまう例が見られるのも事実。管理欲をもてあました物売りが間の抜けたビジネスプランで失敗する程度ならよいものの、ことがセキュリティやプライバシーに関わってくると笑ってもいられなくなります(ここまでが導入)。

というわけで、欧州のハッカーカンファレンスCCCで発表されたのがお手軽RFIDザッパー。使い捨てカメラから簡単に作ることができ、いわゆるEMP兵器のように瞬間的に大きな電磁波を発生させ近くのRFIDチップを焼き切って非活性化、というか破壊します。

RFIDの無効化といえば電磁波を遮断する素材で全体をくるむ、あるいは電子レンジでチンすればよいとは良くいわれますが、このRFIDザッパーはあくまでコンセプトの実証として、手近な材料から作れて携帯できる道具でも簡単に無効化できますよと一般に示しセキュリティやプライバシーに関する議論を助けるのが目的、だそうです。ようするにフラッシュのキャパシタ(コンデンサ)を使っているだけですが、パッシブRFIDタグの他にも一般の電子機器や電磁記録装置(FD, HDD)、スマートカードやペースメーカーも壊せてしまうので注意しましょう。