ついに復活!と思った矢先に世界不況に直撃されたソニーの大規模リストラ策は各所に大きな衝撃を与えているようです。9日のプレスリリースで発表されたエレクトロニクス事業収益改善策の骨子は:

投資計画の見直し
2009年度の投資を中期計画より3割減。具体的には、すでに大規模な「選択と集中」がおこなわれた半導体部門で「集中」組だったはずの携帯向けCMOSイメージセンサの増産を外部に一部委託(今年度)。またテレビ市場の冷えこみを受けて欧州向けの増産計画を延期。

製造拠点の統廃合
2009年度末までに現状の57拠点から1割減。具体的には、今年度内にフランス ダックス工場など2拠点での生産を終了。低コスト国への生産移管やOEM / ODMの活用をさらに進める。

人員削減
2009年度末までに正社員を現状の約16万人から約8000人削減。派遣や請負は契約更新を打ち切り「同レベルかそれ以上」の削減。具体的には上記の製造拠点廃止にともなう製造部門がもっとも多く、さらに開発・設計体制の見直し、営業や間接部門の効率化など。


上記施策による費用削減効果は年間で総額 1000億円以上(「を目指します」)。構造改革にかかる費用および今年度の業績にあたえる影響については2009年1月のQ3業績発表会で説明される予定 (12月に期限を迎えた転換社債の償還がキャッシュフローに与えた影響については「問題ない」(原直史SVP))。上記はあくまで本業であるエレクトロニクス事業についての施策であって、グループのほかの部門でも当然ながら業績改善への施策は打たれてゆくことになります。

肝心の市場の反応については、Bloombergを引用すると「構造改革費 用が不明であるうえ、施策も具体性に欠ける」(みずほインベスターズ証券調査部の倉橋延巨アナリスト) 。「『選択 と集中』の『集中』の部分が見えてこない」(GCSAM 佐藤 博代表取締役CIO)。世界不況がなくともこの先生きのこれるか怪しかった部門・製品のファンにはしばらく不安な日々が続くことになりそうです。

Read - エレクトロニクス事業の経営体質強化・収益性改善のための諸施策実施について
Read - Bloomberg