近年、家庭用の商品も多く見かけるようになったLED照明。Engadgetも繰り返し繰り返し取り上げてきましたが、値段が高い、色合いが気に食わない、などの理由で、まだ家庭ではそれほど普及していないのが現状です。というわけで潜在市場を巡り、今も多くの企業や大学がより良いLED照明の開発にしのぎを削る中、なんだかものすごいスペックのものがケンブリッジ大学から出てきました。

DailyTechに掲載された性能をざっと書きますと、まず寿命が60年。長持ちっていうレベルじゃありません。明るさは蛍光灯同様で、効率性は蛍光灯の3倍、白熱灯の12倍。原料には水銀なし。LEDなのですぐに点灯しちらつきもなし。安価なシリコンウェハーをベースにした製法により、値段はひとつ$2.85。すでにプロトタイプは完成しており、現在は大量生産の準備中。 技術的な背景を知りたいかたは研究チームを率いるColin Humphreys教授(GaNのえらいひと)のページあたりからどうぞ。

もしイギリス全土がこのLED照明を利用した場合、炭酸ガス排出量が4000万トン削減されるとのこと。あまり意味のある例えではありませんが、ふつうの人生では一度しか電球を交換しなくていいというのは、家でぐらつく椅子に乗って電球の交換を任される人にはありがたい話です。人間の三倍の長生きで、三倍電球を交換しなければいけないバルカン人にも朗報でしょう。なおアメリカの資源エネルギー省は、規定する高性能のLED照明を開発した研究グループに、最大で約20億円の賞金を与える予定。このままイギリスの研究者が勝ち取ってしまうのでしょうか。