約11000メートルと世界で最も深いと言われるマリアナ海溝の調査に、新たな挑戦者が現れました。マリアナ海溝にはこれまで、ドン・ウォルシュとジャック・ピカールが有人潜水艇の部で、日本の「かいこう」が無人・遠隔操作の部でそれぞれ(ほぼ)海底まで到達していますが、今回は無人・自動操作の部。挑むのはウッズホール海洋研究所(Woods Hole Oceanographic Institution)らによって設計されたNereusです。

Nereusの仕様を眺めると、まず化学センサ、ソナー、デジタルカメラを搭載しており自動で特定の位置を探し出すことができます。調査終了後は自動で母船にまで帰還。アームを搭載しているので海底のサンプルの収集も可能です。また40kmにも及ぶ光ファイバーケーブルを使うことで、遠隔操作モードへの切り替えにも対応。リチウムイオンバッテリーを搭載しており、20時間動作です。

深海への挑戦は工学的チャレンジであることはもちろん、新しい生物の発見も期待されており、同研究所の生物学者Tim Shank氏は「すべての新しい種類の生物を見ることができると思う」とBBCに語っています。Nereusのテストは今月23日以降に行われる予定。その成果に期待しつつ、開けてはならぬ水中都市の扉を開けるようなことはないようお願いしたいものです。