動画:携帯カメラで遠隔読みとりできる光学タグ Bokode、MITが開発

Ittousai
Ittousai , @Ittousai_ej
2009年07月28日, 午後 03:51 in ankit mohan
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MIT Media Labの研究者チームが 「ボケ」効果に基づく光学タグ 「Bokode」を発表しました。従来のバーコードやQRコード、マイクロソフトのHCCBといった光学タグは読み取るためにカメラを近づけて焦点をあわせる必要があり、読み取りやすくすればコードの面積が大きくなる性質がありました。しかしBokodeは一般的なカメラでも数メートル離れた距離から読むことができ、しかもタグ自体は直径 3mmほどと非常に小さいのが特徴です。

BokodeはLED光源の前に二次元コードパターンの刻まれたフィルタを置き、その先に小さなレンズを載せた構造 (なので正確には、「3mm」は表面に露出するレンズの直径)。近くから焦点をあわせて撮影すれば単なる光の点にみえる一方、離れたところからあるいは焦点をあわせずに撮影すればカメラレンズの光学特性により、フィルタに刻まれたパターンが周囲のぼやけた円として像を結ぶという仕掛けです (ピンホールカメラを想像するとイメージしやすい)。名前の「Bokode」(ボーコード)は日本語のボケ+コードから。

プロトタイプと市販のデジタルカメラを用いた実験では、4mの距離から2.5マイクロメートル幅の「Bokode」パターンを読み取ることに成功しています。また遠距離から撮影することで、複数のタグを同時に読めるのも特徴。本棚を撮影することにより、一度に複数の本の書誌情報と位置を認識するといった例が挙げられています。(解説動画を挟んで続きます)



さらに面白いのは点状の光源から「ボケ」効果でパターンの一部だけを読み取る特性により、あらかじめエンコード側に工夫をすることでカメラとタグの距離 (どれくらいの範囲が読めているか)、および相対的な角度(どの位置を読み取っているか)まで認識できる点。たとえば店頭に陳列された商品ならば中心に捉えられたときは製品情報を、斜めから写されたときは隣にある製品との差別点を伝えることもできます。

逆にカメラ側を固定してBokodeつきのオブジェクトを撮影すれば、同時に 複数のタグ / マーカーの位置・角度・距離を認識してモーションキャプチャーやマルチユーザー入力、ARへの応用が可能。(Wiiリモコン側を固定してLEDマーカーを追いかける ハックに、マーカーごとに2Dコードを足したようなイメージ)。


一方で独自の制約としては、自前で光源を持たねばならないためコストがかかることが挙げられます。また電源の供給も必要。ただし開発チームはバッテリーも自前の光源も不要な反射式パッシブタグにも応用できるとしています。

Bokodeは8月のSIGGRAPH 2009で発表される予定。小さな光学タグでありつつ比較的広い範囲から読める、カメラとの距離やある程度の相対角度まで伝えられるなど、バーコードと無線式RFIDタグの中間のような、さまざまな応用が考えられる技術です。安価に印刷できるバーコードを置き換えるかどうかはさておき、おなじものを見ていながら焦点をぼかす(無限遠にフォーカスする)とこれまでなかったコードが浮かび上がるイメージは激しく心ときめきます。


Read - MIT newsの発表記事
Read - Bokode プロジェクトページ
Read (pdf)- 論文 Bokode: Imperceptible Visual tags for Camera Based Interaction from a Distance (Ankit Mohan, Grace Woo, Shinsaku Hiura, Quinn Smithwick, Ramesh Raskar. Camera Culture Group, MIT Media Lab)
 
 

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