8月あたりに「マイクロソフトOffice / Wordに販売差し止め命令」と報じられた事件の控訴審判決がでました。Office 2007およびWord 2007に含まれるXML読み込みアルゴリズムの特許権侵害についてマイクロソフトと カナダ i4i が争っていた件について、米連邦控訴裁判所は1審の判断を支持、Office および Wordの販売差し止めを命じました。来年1月11日から、マイクロソフトは問題の部分が含まれるバージョンのOfficeおよびWordを販売することができなくなります。

マイクロソフトはすばやくプレスリリースを出しており(リンク先)、そちらによれば、影響を受けるのは1月11日以降に米国で販売される Microsoft Office 2007 および Word 2007。それ以前に販売されたものについては(当然ながら)影響ありません。マイクロソフトはすでにOffice / Wordから当該の「あまり使われていない」機能を取り除いたバージョンを用意しており、1月11日からはそちらを販売することになります。またベータ版がダウンロード可能になっている Office 2010は影響を受けません。

さらにマイクロソフトは、控訴裁でもう少し粘る(判事全員で判断の特例扱いを狙う)&最高裁に持ち込むことを含め法的なオプションも検討中。もちろん、i4iと和解して解決という方法もあります。(蛇足をいくつか。マイクロソフトと争っているカナダ i4i は、実態のない会社がどこかで買ってきた特許を忘れたころに錬金するいわゆる特許ゴロ的な実体ではなく、企業向けシステムのXML関連技術で実績と歴史がある会社です。たとえば2000年には米特許商標局のデータベースで使われるアプリケーションの契約を獲得。Wordから登録を可能にしています。また当該の特許はXML規格そのものをカバーしているのではなく、XMLハンドリング上の特定アルゴリズムについてのもの。XMLを扱っているアプリ(たとえばOpenOffice.org)が一斉にアウト!という性質の話ではありません。)