インテルがスマートフォン向けAtomプロセッサ Atom Z6シリーズを発表しました。Z6xxシリーズはこれまで" Lincroft "のコードネームで呼ばれていた次世代Atom SoC。従来のAtom Z5xx シリーズが薄型 Windows PC などに採用されていたのに対してスマートフォンやタブレット向けを謳っており、高速なネットブラウジング、マルチタスク、1080p動画、3Dグラフィック、ビデオ会議など「PCのような」体験ができるとアピールしています。動作周波数はスマートフォン向けが最高1.5GHz、タブレット向けが最高1.9GHz。対応OSとしてはいずれもLinuxベースであるAndroid / MeeGo / Moblinが挙げられています。

プロセッサとしては、製造プロセスが前世代からリーク電流を削減したHi-K 45nm LP SoC プロセス。 CPUコアはHyper-Threading のほか、オンデマンドで断続的に短時間だけパフォーマンスを向上させTDPへの影響を抑えつつ性能を上げる Burst Performance Technology (BPT) に対応します。さらにOpenGL ES 2.1やハードウェア支援 HD動画デコード / エンコードに対応するPowerVR系 グラフィックコア GMA 600 や、最大1GBのLPDDR1 200MHz または2GBまでのDDR2 400MHz に対応するメモリコントローラも統合しているのが特徴。プラットフォームとしては、コードネーム "Langwell" だった65nmプロセスのコンパニオンチップ Intel Platform Controller Hub MP20 と組み合わせて" Moorestown "を構成します。MP20側の担当はカメラサポートや音声、周辺機器との I / Oなど。

スマートフォン向けとなると高機能・高性能化だけでなく、消費電力の削減も重要な課題です。Atom Z6シリーズでは初代Atom Zのプラットフォーム "Menlow" と比較して待機電力が1/50以下となり、スタンバイで10日、3G通話で6時間、720p動画再生やネットブラウジングで5時間の動作が可能となります(1500mAhバッテリの場合)。競合と同等以上の数字ではありますが、一日中動作という当初の謳い文句が達成されたと見るかは微妙なところ。Windows Phone 7でもWindows Mobile 時代に続いてARM系プロセッサがサポートされるなか、今度こそAtom携帯の普及となるかはARM勢に対するアドバンテージの証明と、新たなパートナー次第でしょうか。ちなみにハイエンドスマートフォンが軒並み採用するQualcommのARM系プロセッサ Snapdragon は、今年後半に1.5GHz デュアルCPUコア版が登場予定です。