毎年CG や VR / AR関連技術が多数発表されるSIGGRAPH 2010より。マイクロソフトの研究者グループが、デジタル地図向きの新たな街路写真表示技術 Street Slide を発表しました。Street Slide は Googleマップのストリートビューやマイクロソフト Bing のStreetside のように、多数のパノラマ写真を元にシームレスな地図表示やナビゲーションを実現する方法。ストリートビューは路上のある一点から360度に視線を動かしてその場に居るように周囲を見渡すことができますが (内側に写真が貼ってある球にたとえて「Bubble」)、撮影地点がある程度の間隔を置いているためとびとびにしか路上を「歩く」ことができず、たとえばある通りから特定の店を見つけるには小刻みにジャンプを繰り返しては視点をきょろきょろさせる必要がありました。

Street Slide はこの Bubble の臨場感と、複数の撮影地点からの写真を組み合わせた " Strip"パノラマの利点を組み合わせたシステム。具体的には通りの片側をぐっと引いて、現実には反対側の建物に遮られて見えない視点から見わたせます。上の写真はその視点。パノラマは視差を考慮して生成されているため、交差する通りも自然に見えています。さらにその視点のまま「スライド」して移動でき、任意の地点をクリックすれば「バブル」表示にも、あるいは画面下のUターンマークをクリックすればぐるりと画面が回転して通りの反対側が眺められるという仕掛けです。さらに視点を引いて画面の上下があまりまくるため、そこには通りに面した店舗やらの情報や street / avenue 表示を置いてクリックでぐるん、と進めるという仕組み。デモではiPhone版のアプリも紹介されていますが、いまのところ Bingマップへの採用は未定です。