紙の電子ペーパーを可能にする発見、使い捨て電子ブックリーダーも

Ittousai
Ittousai , @Ittousai_ej
2010年11月26日, 午後 05:05 in Andrew Steckl
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New electrowetting technique could do e-paper on real paper, lead to disposable Kindles

米シンシナティ大の研究者が、紙製の電子ペーパー実現につながる研究成果を発表しました。同大学ナノエレクトロニクスラボのAndrew Steckl 教授らが発見したのは、紙をElectrowetting (EW) ディスプレイの基板に用いることで、従来のガラスと同等の性能が得られること。エレクトロウェッティングディスプレイは電圧によって疎水性・親水性が変わる素材を使い、染料入りのオイルを画素として動かすことで表示する技術。カラー表示ができて動画にも使える高速駆動、明るい日光の下でも高い視認性 (反射型)、消費電力の低さなどを売りにしており、製品としては LiquaVista が時計やセカンドディスプレイ向きのディスプレイを販売しています。

従来型の電子ペーパーや薄型ディスプレイは一般にガラスやプラスチックを基板にしているのに対して、紙を使うことで軽く柔らかく衝撃に強く、(いずれは) 使い捨ても可能なほど安い電子ペーパーが実現できる、というのが研究の趣旨です。発表内容はアメリカ化学会のジャーナル ACS Applied Materials & Interfaces に掲載される予定 (リンク先のウェブ版には掲載済み)。Steckl 教授いわく、「電子ペーパーの主要な目標のひとつは、本物の紙とインクのルック&フィールを再現すること」「読書には紙の見た目に勝るものはない」「目指すのは本物の紙のようでありながら、情報を保持するという意味ではコンピュータのモニタのようにふるまうもの」。当人の予測によれば、紙製EW電子ペーパーの製品化までには「3年から5年」。見た目はただの紙きれでありながら膨大な情報を記録し動画もいけるデバイスはまさに夢のような未来ですが、ペーパーレスだけはやっぱり実現できないようです。

こちらは今回の研究と直接の関係はない、エレクトロウェッティング 電子ブックリーダーのモックアップ。Liquavista が今年のCES で展示していた関連技術のひとつ。製品化されたらこう見える、というディスプレイ部だけのモックで、Skypeの着信や電池残量の表示はダミー。
 
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