一方、Wiiから数年遅れのモーション操作対決でライバルにあたるソニー Moveは、ブラックフライデーでの販売結果を(まだ) 公表していないものの、9月の発売から1か月で欧州では150万台、米大陸 (南米含む) で100万台を出荷したと発表していました。Moveの場合は「100万台を出荷」の数字であったり、またシステムの構成上「 Move がX 台売れた」といったときの意味が Wii や Kinect と異なるというややこしい問題 (※) があるものの、ソニーの当初見込みを上回るなどこちらも好調のようです。
(※ Move はPS Eye カメラとMove モーションコントローラで構成される。PS Eye は Move 以前から販売されており、またモーションコントローラはプレーヤーの人数分必要となるため、たとえばMoveパック(カメラとコントローラ) がひとつ、Move コントローラがひとつ売れた場合でも、「Moveが使えるPS3 =Moveソフトを購入する母数」が2つ増えたのか、1台のPS3で二人が遊ぶのかソニーにも分からない。「Move売上」はパックだけでなく単品の数もカウントしている。KinectはそもそもWii リモコンにあたるコントローラがないため、遊ぶ人数にかかわらずXbox 360本体1台につきひとつ。)
なお日本国内での Kinect 売上は、発売から2日で約2.6万台 (メディアクリエイト調べ)。「日米欧の3極だったのは昔の話、いまや日本のゲーム市場規模は世界の10%程度にすぎない」といった主張はよく聞くようになりましたが (「10%」の部分は論者によってかなり違った数字が入る) 、日本で苦戦しているXbox 360では10分の1どころではない比率のようです。(ただしMSの世界500万台発表は29日付け、国内発売週の2.6万台は発売から2日間の21日までで約1週間の差があるため、「100分の1」ともいえない)。
さらに蛇足ながら、PS Move の国内発売週は4日間の集計で約4.9万台(アスキー総研調べ)。この数字も「スターターパックやソフト同梱版、単品を含んだ」もの。お膝元の日本では最下位のXbox 360を大差で下したと見るか、本体の国内累計販売数で4倍差があるのに......と解釈するかはお好みで。いずれにせよ、Kinect も Move も、「Wii みたいなやつ」ではないゲームが各社から登場するようになってからが正念場です。