私を土星に連れてって。 大白斑の静電気放電を聞かせて

Ittousai
Ittousai , @Ittousai_ej
2011年07月12日, 午後 11:01 in cassini
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思い出したように科学の話題。フライミートゥーザ土星どころか低軌道にすら上がる手段が減ってしまった世知辛い世の中ですが、NASAの探査機カッシーニはミッションの延長を重ねて今も土星の周りで忙しく仕事を続けています。新たな成果として公開されたのは、土星の巨大嵐で咆哮する雷の音声ファイル。

土星の北半球では地球年で約29.5年ごとの春〜夏を迎えるたびに巨大な嵐が発生することが知られてきました。現在の土星は2009年から北半球が春を迎えつつある季節。今回の嵐はカッシーニの電波・プラズマ波観測装置によって昨年の12月はじめから捉えられており、7か月経過した今も長大な尾を引いて続いています。嵐のなかでは稲妻も激しい時には1秒に10回以上という頻度で観測されており、公開された音声ファイルのデータは比較的活動が穏やかだった今年3月15日に観測されたもの。

地球の表面全体がいくつも収まるほどの規模で荒れ狂うガス惑星の雷鳴はさぞかし想像を絶する音声になりそうなものですが、NASAが公開したファイルはまあ......そんな感じです(再生してみてください)。カッシーニはマイクを落として実際に音を拾ったわけではなく、稲妻の放電が起こす電波を観測しているため、下のファイルはNASAのエンジニアが57秒分のデータから11秒の「それらしい」空電に聞こえるよう再構成したもの。想像を逞しくすれば、迫り来る異星の嵐や調子の悪いラジオ、そろそろ炊けそうな炊飯器などを感じられなくもありません。続きはNASAが昨年4月に公開した、カッシーニの別のデータから構成された土星の雲と雷光の動画(静止画から再構成)。サウンドエフェクトの作り方も含めて解説つきです。

「土星の雷」mp3ファイル(NASA)

関係があるようなないような余談。NASAの写真や音声データ、動画、3Dモデルやテクスチャなどは、別に断りがないかぎり原則的に著作権が存在していません (米政府の仕事なので。人が写っている場合の肖像権などは別。NASAのガイドライン, JAXAによる仮訳)。参考情報として画像の出処を示す " Image: NASA / JPL " といった表示はともかく、なにかに配慮したつもりで「画像の著作権はNASAに帰属します」のような表記をするのは、積極的に嘘を広めているうえにNASAも困ると思います。
 
 

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