インテルの投資部門 Intel Capital が、" Ultrabook " に向けたイノベーションを加速するため3億ドルのファンドを設立すると発表しました。インテルが5月のComputex 2011で掲げた「ウルトラブック」は、今年の年末以降に登場する新しいノートPCのカテゴリを指す名称。具体的には20mm以下の薄さ、高い処理性能、高速なレジュームなど高い応答性、さらに長時間駆動のバッテリーを備えつつ、プレミアムではなくメインストリーム価格のノート製品とされています。インテルの表現では「ノートPCの性能と機能を保ちつつ、タブレット的な性質を備えた製品」。

今回の Ultrabook Fundはこうした特徴を実現すべく、「革新的なデザイン」「ストレージ容量の拡大」「一日使える長いバッテリー駆動時間」「ユーザーとウルトラブック相互のインタラクション向上」などの実現につながるソフトウェアおよびハードウェア技術の開発を対象としています。Ultrabook Fund は今後 3 ~ 4年に渡って、上記のような技術開発に取り組むスタートアップや既存の企業に投資してゆく予定。

年末には第一陣が出荷予定なのに今から外部企業に投資して間に合うのか?と思ってしまいそうな発表ですが、第一世代ウルトラブックはすでに Asus UX21 などが公開されており、インテルは2012年前半には " Ivy Bridge " プロセッサで、2013年には " Haswell " でさらに高い電力効率と性能など、自社のロードマップから実現する製品のビジョンとしてウルトラブックを掲げています。

インテルの発表文
インテル キャピタル(日本語)

バッテリー駆動時間の " all-day "について。英語的にはいわゆる work day や「日中」の意味に使われることが多く、特にノートPCでは8時間駆動の製品がよく " all-day battery "と宣伝されています (おかげで10数時間駆動の製品は「day and night」だったりする)。しかし " Haswell " ではTDPが現行の半分まで落ちるとされており、今回の投資で周辺コンポーネントの省電力がさらに加速すれば、iPad並みにバッテリーを気にしないで良い超薄型ノートが早い時期に実現するかもしれません。具体的にどの程度なのか気になる第一世代ウルトラブックの価格については、インテルが台湾のODM各社にリファレンスモデルのBOMを示したという生々しいうわさ話もありました。