CEO が変わっても好調な業績を続ける Google ですが、時には失敗もあります。初の Google TV 製品 Revue を販売している Logitech は、アナリスト向け説明会で Google TV への取り組みについて失敗を認め、今後 Revue を生産しないこと、および Revue の後継製品には取り組まないことを明らかにしました。

すでに Logitech は7月の決算発表時に Google TV の販売不振を認め、価格を99ドルまで値下げするとともに、Gerald P. Quindlen CEO の辞任も発表しています。同社会長で新 CEO の Guerrino De Luca 氏によれば、Revue による営業損失は、EMEA地域(欧州、中東、アフリカ。ここでは特に欧州)での損失とあわせて、1億ドルを超えるとのこと。ちなみに Logitech の経営規模は、直近四半期の売上が5.9億ドル、営業利益が2300万ドル、純利益は1700万ドルくらい。安くない授業料です。

De Luca 氏に言わせると、Google TVは「素晴らしいコンセプト」であったものの、「ベータと呼ぶのは適切ではないが、ソフトウェアは不完全だった」とのこと。「テレビのインターネットへの統合は不可避である。しかし、2010年のクリスマスにそれが実現するだろうというアイデアは大変な誤りであり、その代償は高くついた」と敗軍の将モードで振り返っています。まあ Google TV に賭けたのは Logitech 自身の判断なのですが、一方で Google がこの失敗にものともせず利益を確保し続けているあたり、この業界の厳しさを感じる話です。

Logitech は今後も Revue のサポートを続け、Honeycomb 化とマーケット対応をふくむ待望のアップデートも年内に実施する予定です。

(続きます)

一方で、去る者あれば来たる者あり、Bloomberg Businessweek は、今後は LG が Google TV 対応製品を来年早々の CES で発表するという関係者情報を伝えています。ご存知のとおり、薄型テレビはデジタル家電市場を牽引する役目を期待されながら、ここ数年の激しい価格競争の 結果、国内メーカーは赤字続出の死屍累々、サムスンや LG も大きく業績を悪化させているほどですので、Google TV をはじめとするネットテレビで付加価値向上という期待感はメーカー側も抱いているはずです。

そもそも Google TV の製造パートナーとしては以前から LG のほか、シャープや東芝、サムスンという名前が挙がっていましたので、Google がテレビ分野への取り組みを続けるならば、CES で仕切り直しのラインナップが見られるかもしれません。

さて、そうなると次の取り組みが気になるのがソニーです。同社は Google TV 対応テレビを一早く投入しながら、その後のネットテレビ戦略を明らかにしていません。ただし、こちらも間もなく明らかになるもよう。ストリンガー CEO が Wall Street Journal のインタビューに答えたところによれば、現在ソニーは「新しい種類のテレビのために、途方もない研究開発を行っている」そう。「(従来型の)テレビを売り 続けることはできない。私たちは自分たちが作ったすべてのテレビで、お金を失っている」と、新しいテレビへの転換を誓っています。

なお、ストリンガー CEO はソニー・エリクソンを完全子会社に迎え、テレビ、PC、タブレット、スマートフォンの「フォー・スクリーン」戦略を進めることについても言及していま す。CEO は iPhone 人気のカギが「一体感」にあると看破しており、「スティーブ・ジョブズに対抗できるプラットフォームを構築するために五年をかけてきた」「そして完成し た。今から開始する」とのこと。アップルがテレビを開発しているという噂についても「間違いない」と語っています。アップルがテレビを発表するかは分かり ませんが、テレビメーカー各社は今後どのような挽回を目指すのか、まずは年明けの CES に注目です。