ノートPCに寄生する小型ARMモジュール PunkThis のメーカー CUPP が、今度はWindows 7 タブレットにAndroidを追加するデモを公開しました。ノルウェーのスタートアップ CUPP が半年ほど前に公開したオリジナルの PunkThis は、2.5インチHDD型の本体に独立したARMプロセッサとメモリ・ストレージを備え、ノートPCのHDDと換装(および多少の配線追加) することで「デュアルアーキテクチャ化」する奇っ怪な製品。

一般的なノートであれば x86 / Windows 等が本来のシステムとして載っているところに、Android などを独立・平行動作するインスタントオンOSとして後付けで追加でき、使い分ければバッテリー消費を抑えられる、瞬間切り替えするとなんだか楽しいといった点が売りでした。

今回新たに公開されたのは、Asusの Core-i5 / Windows 7 タブレット Eee Slate にAndroid 2.3.4を追加するデモ。Eee Slate には2.5インチHDDのスペースがないため、今回はバッテリーを改造して " PunkThis " ボードを収めています。側面に追加したボタンでWindows 7 とAndroid を切り替えたり、Windows 側をスリープさせてAndroidだけで使うデモの様子は続きの動画をどうぞ。

さて、たしかに宣伝のとおりに作動はしているものの、PunkThis は半年前にデモされた 2.5インチHDD型もまだ実際の製品としては出荷されていません。メーカー CUPP は最近の経済情勢から資金調達が難しいことを理由として挙げていますが、やはり「HDD換装だけでなくディスプレイ他も乗っ取るため追加の配線が必要」で敷居が高いうえに、「デュアルアーキテクチャ化はすごいけれど実際の用途がよく分からない」ことも製品化が遅れている原因のようです。

CUPPはこれに対して、似たようなコンセプトの USBスティック型・ExpressCard型「セキュリティコンピュータ」 を製造していたイスラエル企業 Yoggie を買収し、主系統から独立したアンチウィルスやファイヤウォールなど、セキュリティ製品としての売り方をアピールしています。ホビー用途のニッチ需要はさておき、メインOS側からは見つけようがない物理ルートキット的に仕込んで社員監視やスパイに使いたがる組織ならあるかもしれません。