ソニーが4月1日付けで就任した平井 CEO 体制における新経営方針を発表しました。題目は「ソニーを変革し、エレクトロニクス事業の再生、成長と新たな価値創造をめざす」「" One Sony "でソニーを変える」。

金融業は安定していても「本業」だったはずのエレキが儲からない、とくにテレビがいつまで経ってもやばい(8期連続赤字)という現状を変えるため、エレクトロニクス事業の再生と成長に向けた5つの重点施策が主な内容です。そのうちひとつ「5. 事業ポートフォリオの見直し/経営のさらなる健全化」では、グループ全体で、2012年度に約1万人規模の人員削減計画を明らかにしています (...).

エレクトロニクス再生のための重点施策は:

1. コア事業の強化 (デジタルイメージング・ゲーム・モバイル)
2. テレビ事業の再建
3. 新興国での事業の拡大
4. 新規事業の創出/イノベーションの加速
5. 事業ポートフォリオの見直し/経営のさらなる健全化


1.で重点事業領域とされるのはイメージセンサーや処理技術、レンズなど、自社のみならず広く他社に供給するカメラ技術のデジタルイメージング、「PS3 / PS Vita、および周辺機器ビジネスで堅実な利益創出」を見込むゲーム、そして100%子会社化したソニエリ改めソニーモバイル (コミュニケーションズ) のスマートフォンと、タブレットやPCを含むモバイル

カメラ技術とゲームはともかく、従来のソニエリのスマートフォンは業績的にも他社製品との競合的にも強力な武器というほどではなかった気がしますが、新体制下ではソニーモバイルの携帯とソニータブレット、VAIOなどの技術開発・設計・マーケティングを融合させ、またゲームを含むエンターテインメント資産、デジタルイメージング技術、そしてネットワークサービスなどグループがもつ力を結集することで、これからの「ひとつのソニー」を象徴する魅力的な製品を開発してゆく意味で重点事業となっています。

一方、積年の課題であるテレビ事業再建については、昨年11月2日に発表した収益改善プランをさらに加速し実施してゆく方針。体質改善策としては、設計効率や部品調達コストの圧縮と並んで、2012年度にはモデル数を前年比で40%削減することが挙げられています。ブラビアの多品種展開が4割減れば紹介するほうも楽になりそうです。

「事業ポートフォリオの見直し / 経営のさらなる健全化」では、儲かっていない事業、コモディティ化で成長が見込めない、グループ内でのシナジーが低い、ソニーだけでやるより余所と組んだり譲ったほうが良さそうな事業を洗い直し、経営リソースの最適化を推進。結果として、2012年度にはグループ全体で約1万人の人員削減を見込んでいます。「One Sony」の外に出される元ソニー組については、「事業譲渡先で雇用が維持される仕組みを追求していきます」。

ソニーはこのあと12日午後17時から、平井社長兼CEOほかによる新経営方針説明会をウェブ中継する予定です。