触れたものの形を複製する群体ロボ Smart Pebble (動画)

Ittousai
Ittousai , @Ittousai_ej
2012年05月29日, 午後 04:46
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米マサチューセッツ工科大学の研究者が、物体の形状を複製する群体ロボ Smart Pebble のデモを公開しました。コンセプト実証のために製作された Smart Pebble は、一辺が12mm角ほどの立方体型をした「ロボ」。取り囲んだものの形状を認識し、Pebbleどうしが同じ形に結合することで「複製」できます。ものすごく簡単な形状を使ったコンセプト実証の様子は続きの動画をどうぞ。

ICRA 2012 カンファレンスで Smart Pebble をプレゼンしたのは、MIT CSAIL DRL(計算機科学・人工知能研究所 分散ロボティクス研)の研究者 Kyle Gilpin 氏。砂のように微細なロボットの群れがみずから形を変えて物体を複製する、「知能を持った素材」 スマートサンドを研究テーマとしています。





公開された Smart Pebble は6面のうち底と天を除く4面に永電磁石を備え、メモリわずか2KBという非力なプロセッサを載せた構造。 on / off の切り替えにのみ電力を使うタイプの磁石をお互い同士の結合と通信、および電力供給に使います。4面分しかないのは2次元の場合しか考えないため、またスペースの都合上6面分は実装できなかったため。ただし原理的には、2次元のスライスとして考えることで3次元形状の複製にも拡張できるとされています。

目標の砂には遠い小石のサイズながら、デモの目的はロボそのものよりも群体知能のアルゴリズムを実装してみせること。複製対象を人間のように俯瞰して把握できれば話は簡単ですが、スマートサンドのサイズでは個々の「砂」には非常に限られた演算・記憶性能しか与えられないため、全体が互いに通信して群れとして形状認識や複製を実現する必要があります。

具体的なアルゴリズムの解説は下の動画をどうぞ。要は「周囲4方向に仲間がいる / いない」を自己申告することで異物 (複製対象) のエッジを検出し、離れた場所の Pebble 同士が輪郭を再現する仕組みのようです。

たしかにおもしろい仕組みですが、なにもそんな苦労をしなくても、現在すでに実用化されている3Dプリンタのように、独立したセンサーとプロセッサで形を取って普通のプラスチックや金属を整形すれば済むような気がしないでもありません。これに対しては、素材そのものに認識や加工 / 変形機能、さらには記録機能を持たせることで、設備がなくても砂さえあればモノがコピーできる、さらに「複製」された物体をまた分解・再利用できるといった点が挙げられています。

さらに詳しい説明は DRL Wiki " Robot Pebbles " ページと、リンクされている元論文を参照のこと。あと2桁ほど小型化して、自力で膜を形成して立ちあがったり移動する能力でも備えれば、「コピーふりかけ」や「使ったあとは分解して収納形態になる道具」、「どこまでも追いかけてくる液体金属暗殺ロボ」などができそうです。

 
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