NTTドコモとNTT東日本は6日、埼玉県朝霞市にある陸上自衛隊 朝霞駐屯地にて、首都直下地震の発生を想定した災害対策訓練を実施しました。

朝霞駐屯地での同様の災害対策訓練は、5年前の2009年3月にも行われたことがあり、2011年の東日本大震災以降はこれが初めて。陸上自衛隊のヘリコプター2機に加え、多数の衛星移動基地局車、移動電源車なども投入し、多くの招待客や関係者を前に実戦さながらの訓練が繰り広げられました。

 

強い寒風が吹きすさぶ中行われた訓練は、NTTドコモ 災害対策室 室長の山下 武志氏と、NTT東日本 災害対策室 室長の久保田 伸氏、そして陸上自衛隊 東部方面総監部の式守 幸喜氏の3人が、司会者とともに随時解説する形で進められました。



想定状況は、震度7の首都直下地震が発生し、首都圏の道路、建物が大きく損壊したことによって、各地への陸路での災害対策機器の運搬が不可能になった状態。

訓練内容は4つの「ステージ」に分けられ、ステージ1では、初動として災害対策本部の設置や自衛隊への通信設備被災情報の提供を行います。次いでステージ2では、自衛隊による人命救助の支援活動としてヘリコプター2機による機材の活動拠点への搬送、回線設置と貸し出し用携帯電話の用意、ステージ3では避難所における通信手段の確保、最後のステージ4では携帯基地局や回線を仮復旧し、孤立地域のライフラインを取り戻す、という流れ。




訓練の山場は、ステージ2と3で機材を搬送してきたヘリコプターの飛来時。特に乗用車を丸ごと運搬してきた2機目の、遠くからでもわかるその巨大さと、プロペラの轟音は圧巻。報道陣らは半ば興奮気味にシャッターを切っていました。



なお、こういった災害対策訓練は、NTTグループ各社が定期的に実施しており、たとえばNTTドコモは単独でほぼ毎年、江東区有明にある東京臨海広域防災公園で大規模な訓練を独自に行っています。

NTT東日本の久保田氏によれば、5年前の朝霞駐屯地での訓練と今回の訓練では実施内容に大きな差はないとしながらも、「訓練を重ねるごとに習熟していっているところと、まだ未熟なところがある」とし、繰り返しの訓練で不足している点を補い、実戦に備えることを目的にしているとコメントしました。



訓練会場では、災害対策に関わるサービスや製品も紹介されていました。NOTTV上で利用可能な災害情報サービスは、ブース周辺にのみテスト用の放送波を展開する機材を用い、一部体験できる形で展示。自衛隊駐屯地内にNOTTVのマスコットキャラの絵があるという、なんとも異色の取り合わせに驚きの声もちらほら。

このNOTTVの災害情報サービスは、データ放送を用いて、スマートフォン上で災害時の通信可能エリアの地図表示、災害に関わる情報のテキスト表示、充電サービスなどを提供している場所の検索といった、さまざまな情報提供を行うもの。画面をタップして、通信可能エリアの地図を拡大表示したり、各種情報を切り替え表示するといった操作も可能になっています。正式サービスの開始は担当者いわく「近いうちに」。



ちなみに、NOTTVの視聴が可能な端末であれば、NOTTVを解約している状態であっても、災害時の災害情報サービスだけは利用できるとしています。ただし、1度でもNOTTVを契約し、初期設定まで行ったことがある端末で、かつ前回のNOTTVアプリの起動が数カ月以内であることが条件。

これは、アプリ起動時にある一定の頻度で契約情報等を確認するための通信を行っているためで、数カ月間アプリを起動していないと、通信障害が発生していることの多い災害時の起動タイミングで通信が必要になり起動できないことがあるから。万が一に備え、NOTTVを契約している人もしてない人も、数週間に1回程度はとりあえずアプリの起動だけでもしておくとよさそうです。