筑波大学が4Kならぬ、ビー玉で画面をつくる自称・超低画素テレビ「ビー玉テレビジョン」をエイプリルフールネタとして発表しました。......と聞くと、突飛すぎてあまり面白くないネタですが、実はこれ、エイプリルフールに便乗しただけの真面目な研究作品。



外観や動作結果はともかく、内部のノリはルーブ・ゴールドバーグ・マシンやピタゴラ装置と呼ばれる複雑かつ面白い動きの機械に近いという、変ガジェット好きにはグッと来る一品です。




内部構造とシステムに関しては、上記の公式紹介動画を見るとかなりの部分がわかりますが、とくにビー玉の色を判別するセレクターやエレベーターの動きには興味を持たれた方もいるのではないでしょうか。

さて、スペック的な紹介をすると、このテレビの画素数は390ピクセル。描画速度は公称で毎分8ピクセルで、1画面を埋めるためには約1時間動作させる必要があります。

表示色数はスペック上未公開のようですが、動画を見る限り白と赤の2色。最新スマホやデジカメ用ディスプレイで話題のW(白色)画素も使えるというわけです。

また、番組(ドット絵)はPC上の専用エディタで自由に編集できますが、動画で紹介されているように、番組の長さ(=描画待ち時間)によって描画面積が変わるところが奮っています。1時間番組は全画面、30分番組であれば画面の約半分の絵が表示できるというわけです。

公式ページの末尾では、「今日はエイプリルフールですが、ビー玉テレビジョンは筑波大学の学生たちの手によって約3年の歳月をかけて実際に作られました」という熱い一文もあり、筑波大学内山俊朗研究室へのリンクが貼られています。

同研究室のテーマは「感性に関する基礎研究とそれを応用したデザインの実践」ということで、この点からも、やはりこのテレビは真面目な研究課題としての作品と考えるのが妥当でしょう。

その意味でこのビー玉テレビジョンは、動画を見る限り(おそらくテレビとしてはかなり大きそうな描画動作音を含め)ディスプレイというよりはPC制御ロボットの一種として、一生懸命働いているわびさびを楽しむタイプのデバイスといえそうです。

なお、こうした本来違った用途に使われるデバイスを流用したドットマトリックスディスプレイは意外と歴史があります。



こちらはピンポン球を使ったPPP方式(Ping Pong Pixel)ディスプレイ。60 x 45ピクセル2700画素を2時間半かけて表示。ピンポンは6色の6階調表示。




ぷちぷち(エアキャップ)に注射針でインクを注入するVSSTV (Very Slow Scan TV)



画素の拡大。ベリースロウを名乗るだけあって1スキャンライン(横一列)に一日。



こちらはDPM (Digital Pyrotechnic Matrix)方式の燃えるディスプレイInferoptix。12 x 7画素をガス燃料で発火表示。