レーシングエンジンメーカーとして長年活躍してきたコスワースが、レースカーのテレメトリー情報をインターネットでリアルタイム配信する Cosworth Live on Air を発表しました。2014年インディカーシリーズ第3戦から投入します。
レースの現場におけるテレメトリーシステムとは、レースカーの各部に取り付けたセンサーからの情報をリアルタイムにデジタルデータ化し、ピット分析チームに無線送信するシステムのこと。1986年、ウィリアムズF1チームにエンジンを供給していたホンダが積極的に導入したことで他のチームやカテゴリーに広まったと言われています。

欧州からアジアを転戦するF1に並び、北米のインディカーは、フォーミュラカーの最高峰とも言えるシリーズ。2014年は日本人選手として佐藤琢磨選手も参戦しています。近年はコスワースとしてのエンジンの供給こそないものの、テレメトリーなど電気系システムを供給してきました。
 
 
Cosworth Live on Air は、このテレメトリー情報を観客やネットを通じて観戦するファンにリアルタイム配信しようというもの。ファンに提供されるデータは、たとえばステアリング操舵角、アクセル開度、ブレーキ踏力、燃料消費量、タイヤ圧、タイヤ温度、走行速度などが考えられます。

各車のデータは WiMAX を利用して送信され、観客はチャンネルを切り替えるように各車のリアルタイムデータを参照できるようになります。これらのデータを見ることで、走行中のレースカーがアンダーステアなのかオーバーステアなのかを知ったり、燃料消費から次のピットインはいつごろかなどを推測したりもできます。

実は、F1 はすでにリアルタイムでレースカーの走行位置や、各コーナー入口/エイペックス/出口の車速やエンジン回転数、選択ギアなどまでがわかる iOS アプリを公開しています。インディカーでも5月に開催される伝統のインディ500マイルレースを前にこうした情報をファンに提供できるようになり、ようやく F1 に追いついたとも言えそうです。

なお、Cosworth Live on Air は日本時間の今朝、決勝レースが開催されたインディカー第3戦から使用されているはずです。ただ、現地は強い雷雨によりピット付近まで冠水。避難勧告まで出され、レース開始は数時間遅れました。天候回復まで何もできないレーシングチームの人たちは、自作の船を浮かべて遊ぶしかない状況だったようです。
 

また、コスワースやインディカーのサイトには Cosworth Live on Air へのアクセス方法などの記載がなく、このレースで実際に使えたのかどうかは今のところわかりません。