スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)が、飛んでくる物体をキャッチする腕型ロボットを開発しました。ボールをキャッチするロボットはわりと前からありますが、EPFL のアルゴリズムは飛んでくる物体の方向や速度、軌道、形状も認識してキャッチします。
 



 
動画のロボットは、多関節の腕と物体検知用カメラのセットで動作します。飛んでくる物体をカメラでとらえ、その映像から移動する方向を予測し、4本指の手でつかみます。EPFL の発表文では、予測にかかる時間は1/500秒以下。アームのハードウェアはメーカーの汎用品です。

キャッチさせるために用意されたのはボール、空き瓶、中身の入った瓶、ハンマー、テニスラケットなど。これらの形状を認識させ、どこをつかめばよいかをあらかじめ学習させています。

飛んでくる物体をキャッチするための動作は、人に教えるように何度もロボットアームを手で動かし、その動きをコンピュータに「覚えさせた」とのこと。妙にキャッチ時の動作が人間臭いのはこのためでしょうか。
 
とはいえ、ハンマーやラケットのように重心の偏った物体が空中を回転しながら飛んでくる場合は、微妙に軌跡がズレたりします。人間ならば「勘」のようなもので無意識にキャッチしてしまえますが、飛んでくる物体の軌道や形状を認識し、最適なつかみ方と腕の動かし方を瞬時に判断するアルゴリズムが研究のポイントです。


EPFL はこの技術の将来的な応用先として、ビルの工事現場などで上から物(または人)が落下した時に地上に届くまでにキャッチするシステムなどを例としてあげています。キャッチだけでなく、投げる動作も覚えこませたジャグラーロボットとしてならすぐにでもデビューできそうな気はします。

(元論文は Kim, S., Shukla, A. and Billard, A. (2014) Catching Objects in Flight. IEEE Transactions on Robotics, Volume 30, Issue 5.)