​倉庫業を営む寺田倉庫は、段ボール単位で荷物が預けられる個人向け保管サービス minikura MONO(minikura MONO) において、ヤフオク! の一元管理機能を追加しました。預けた荷物の撮影から品物の管理、ヤフオク! への出品、配送と全部やってもらえます。

創業60余年を数える寺田倉庫ですが、物流の核となる倉庫業は財閥系老舗が大きな船着き場を抑えているため、新参者が規模を拡大するのが難しい状況にあります。そこで寺田は単に荷物を預けるだけでなく、個人向けや温湿度管理されたワインセラーといった保管サービスを展開し、攻めの倉庫として付加価値を提案してきました。

ただこの付加価値には「元カレや元カノとのラブレターなどを保管すると、プロの声優が代読して音声データにしてくれる」といった、場合によっては傷口に塩を塗るようなものもあり、いわゆる倉庫とはちょっとサービスが異なります。ちなみにトップの写真は今回の取材で撮影許可されたワインセラーのもの。

 



minikuraは、規格化した段ボール1箱単位で倉庫に荷物が預けられるサービス。段ボールは400 x 400 x 400mmのレギュラーサイズのほか、洋服用、書籍やコミック用などもあります。minikura MONO のキット利用料(段ボール)は250円で、保管料は毎月250円。1箱あたり20kg、30点まで入れられます。

minikura MONOがユニークな点は、利用者から送られてきた段ボールを躊躇なく開封する点にあります。中身の開封は倉庫業にとって長年タブーとされてきましたが、寺田倉庫ではその禁を破って開封し、その代わり保管する品をきれいに撮影しデータ化します。




1点1点、段ボール箱内の品物をディスプレイして撮影し、これをWeb上の管理画面で確認できるため、フィギュアなどちょっとしたもののコレクション管理や、今は使わないけど捨てたくないものを管理できるようになります。また、ついつい買ってしまったモノで自宅があふれかえっている、収拾がつかなくなったので悟りの境地に達するのを今か今かと待ち望んでいる、そんな買い物好きにも嬉しいサービスかもしれません。

コレクションの保管であれば、minikura fun! でショーケースとして公開可能です。自分だけのコレクションとして、また「趣味の人」たちとの交流の場として楽しめます。




こうした取り組みのほか、ヤフオク! との連携もminikura MONOの特徴です。昨年より提供中のヤフオク! 連携は撮影と出品、配送を寺田倉庫側が代行し、配送する相手に出品者の住所(発送元)を伝えずに取引が可能です。箱単位の売買ではなく、箱の中身1点1点をヤフオク! に出品、配送可能です。

このサービスにさらにリアルタイムの入札額表示機能や、出品中の商品や落札済み商品の管理機能も加わったことで、より本格的なヤフオク! 用商品管理ツールとして活用できるようになりました。落札者の送料は800円、ヤフオク! の利用料(Yahoo! プレミアム)は月額410円。前述のminikura fun! と連携してコレクションの売買などに使えます。

1人で何箱も所有可能。箱の中身を全部売り切ってしまえば、自動的に翌月からその分の保管料はかからなくなります。ただし、Aの箱に数点、Bの箱に数点の品があっても、それを1つの箱にまとめるといった利用はできません。



このほか寺田倉庫では、アニメイトと協業してアニメグッズの保管用Webショーケース アニメイトコレクションを展開しています。バンダイのコレクター向けサービス 魂ガレージも寺田倉庫との協業によるものです。

前述した元カレや元カノ用収納BOX minikuLOVE(ミニクラヴ)は、minikura MONOの仕組みをAPI化したサービス提供形態の1つ。minikuLOVEではラブレターの声優代読サービスを1通4200円で引き受けているほか、思い出の品の数々をヤフオク! の過去の落札情報を活用して値付けするという、えぐい企画も実施しています。

minikuraの会員は現在15〜20万人程度。なにやら不思議な企画も実施していますが、寺田倉庫自体は絵画や映画フィルムの保管なども手がけ、関連会社にITデータセンターのビットアイルなどを連ねる企業です。