6月2日、都内でSurface Pro 3「やばい、すごい」プレスイベントが開催されました。Engadgetではイベントでプレゼンテーションを行った米マイクロソフトのSurface販促担当 ゼネラルマネージャー Brian Hall(ブライアン・ホール)氏に話を聞く機会を得ました。

ホール氏は、ラップトップPCの置き換えのを狙った Surface Pro 3について、真の意味でラップトップが置き換えられるものとアピールしています。しかし、ニューヨークのプレスイベントでは、発表会に参加したジャーナリストらがずらりMacBook を使っているなど、少し緊張感の漂う場面も。今回、そうした込み入った話についても考えを聞いています。

 

発表後の手応え

Engadget:ニューヨークでの発表に続いて、東京でも発表しました。手応えのようなものは感じていますか?

ホール氏:またもやSurface Proを発表したという驚きと、使ってみたいというわくわく感はあると思いますね。でも今は発表したばかりですから、一部貸し出しした人などを除くとユーザーからのフィードバックは限定的です。

Surface Pro 3がラップトップを置き換えられるタブレットであるかどうか、とみんなに考えてもらえていると思います。ニューヨークでは200名のブリーフィングを実施し、実際に体験してもらいました。今のところは良い反応ですね。



Engadget:そういえば、米国のブリーフィングでは参加ジャーナリスト達がMacBookを手にしている姿が映りました。率直に彼らがMacbookを持っている姿をどう思いますか? 今日、僕もMacBook Airだけど。

ホール氏:いろいろな理由があると思うけど、米国のジャーナリストの方々はMacのヘビーユーザーですからね。アップルのMacBookのビジネスは米国が中心だし。多くのプレスイベントをやっているから、ジャーナリストの人たちが何を使っているのかは知っています。キミのラップトップはすごいね、EngadgetとTechCrunch、ニコニコ動画のステッカーが1つのラップトップに貼られているのははじめて見たよ。

まぁ、今回のSurface Pro 3はなによりも、わくわく感を感じられる1つのチャレンジなんだよね。彼らジャーナリストにもより良いもの提供したいと思っています。

Surface Pro 3の特徴

Engadget:ニューヨーク、東京とプレスイベントをみて、すでにSurface Pro 3の特徴をなんとなくは理解しているつもりです。ただ、そうでない人に一言でSurface Pro 3の良さを伝えるとしたら何と言いますか?

ホール氏:ラップトップを置き換えられる美しいタブレット。大半の人たちにとって、本当の意味で初めてラップトップを置き換えられるものですね。



Engadget:たしかSurface Pro 2の時もラップトップを置き換えられると言っていたような気がします。

ホール氏:もちろんSurface Pro 2もラップトップを置き換えられます。でも、その対象となる人達が少なかったんですよね。高速処理の性能はSurface Pro 2でも備えているし、僕にとってもまた何十万の人達にとってもそれが唯一のデバイスになったと思っています。ただ、それがまだ限定的だった。

Surface Pro 2は、ラップトップとしてはまだちょっと小さくて、タブレットとしては厚みがあって重かった。Surface Pro 3は、ラップトップとしてはより画面も大きくなって、タブレットとしては薄くそして軽量化しました。バッテリーだってもちます。双方に共通するのは、美しさですね。

同じ処理能力を持ちながら、価格もより低いレンジのものからあるし、「ラップトップの置き換え」の機会はこれまでより多くなった、と言えるはずです。

米国799ドル〜、日本9万1800円〜、その理由

Engadget:米国だと一番下のモデルは799ドルですが、日本では一番下でも9万1800円ですよね。この1万円はOfficeをプリセットした値段だと思いますが、なぜプリセットにしたのでしょうか?

ホール氏:そうですね、Officeの分だけ1万円高くなっています。日本では適切な価格だと思し、コンシューマー向けには日本では以前から求められているところだと思います。詳しいことは藤本さんに話してもらいましょう。

【個人向け販売構成】※メモリ増設不可
CPU メモリ 記憶域(使用領域) 税抜価格
Core i3 4GB 64GB(約48GB) 9万1800円
Core i5 4GB 128GB(約98GB) 11万1800円
Core i5 8GB 256GB(約214GB) 13万9800円
Core i7 8GB 256GB(約214GB) 16万4800円
Core i7 8GB 512GB(約452GB) 20万2800円

藤本恭史(日本マイクロソフト Windows本部 業務執行役員 本部長):日本の一般のPCには90%以上、Officeがプリインストールされています。Officeの入手手段としてプリインストールは日本独自に浸透しているもので、戦略的に実施しています。あとはやはり、日本のユーザーはOfficeを大変使いますし、いろいろなOfficeテンプレートを用意することで利用率も他の国と比べて高い傾向にあるんです。


Windowsのエコシステム、LTE版について


Engadget:価格と製品仕様、デザインなどを考えると、マイクロソフトにとって戦略的な製品だと思う一方で、Windows OSを採用するOEMメーカーは太刀打ちできる製品を出しにくいのかもなぁという印象です。OEMメーカーを含めたWindows のエコシステムについてどう考えていますか?

ホール氏:我々は新しいカテゴリを作るという姿勢で取り組んでいます。これは全てのOEMメーカーもキャッチアップできるところです。かっこいい! と思う点や品質に関する点が重要で、Windows デバイスは本来、かっこいいものでなければ、これだけ質の高いものでなければならないんです。Windows デバイスへの高い期待を作らなければなりません。

多くの人達がSurface Pro 3のようなものをメインマシンとして期待していたとします。見かけはタブレットでラップトップと同じように機能するようなものです。Surface Proのような製品がWindows 製品を作るメーカーにどんな機会を提供するのか想像してみてください。マイクロソフトが注力している点は、いかにしてマイクロソフトの良いところをさらに進められる製品を提供するのか、ということです。

Engadget:なるほど、少し話題を変えますが、Surface Pro 3に3G やLTEなどの通信モジュールを内蔵するという考えはなかったのでしょうか?

ホール氏:それは一生懸命考えましたが、今回のリリースには含まれていません。フルサイズのUSB端子もありますし、ラップトップと同様にWiFiもあります。3GやLTEがラップトップにないのと同じですが、そういうものに人々の関心があるのは否めません。

Engadget:では質問を変えます。Surface Pro 3の中に搭載できる余裕はあるんでしょうか?

ホール氏:今はないです。(LTE版のある)Surface 2の場合には画面を外してどこに無線機を置いているのかご覧になれると思います。


Windows Phone、法人市場

Engadget:海外にはWindows Phoneがあるため、マイクロソフトが面でユーザーをカバーしていますし、ユーザーに選択肢があります。しかし、日本にはWindows Phoneはありません。Surface が大型のスマートフォンをカバーしていくような考えはありますか?

ホール氏:我々はSurfaceでPhoneを置き換えようとは考えていません。Phoneにはまた違った特徴がありますから。タブレットとラップトップを1つにまとめた点に満足しています。

Engadget:法人市場についてうかがいます。発表会ではBMWやルイヴィトンといった導入企業の名前が出ましたが、ブランド力のある企業への供給を想定しているのでしょうか。

ホール氏:そうではなく、さまざまな企業でお使いいただきます。彼らのショールームでは、カタログなどをiPadで見せることはありますが、いざ発注の段になればラップトップのあるところに案内します。Surface Pro 3はタブレットのように美しく、ラップトップのように機能します。そういったものを求めるのはBMWだけじゃないはずですよね。


タッチポイント、生産体制

Engadget:表参道にショールームをオープンしましたよね。タッチポイントを増やすという意味で他の地域にも展開するのでしょうか。

ホール氏:かっこいいところにありますよね。ビックカメラやヤマダ電機、ヨドバシカメラなど、販売パートナーの店舗にフォーカスします。そういった店舗でSurfaceを美しく紹介してもらいます。

Engadget:でもそれだと、他のラップトップやタブレットと同じような、いかにも量販店といったような展示になってしまいませんか。それとも量販店でも美しく見えるような展示を行うという意味ですか?

ホール氏:美しく展示してもらうだけでなく、何ができるかを充分に伝えられるようなこと考えています。是非、一度触ってもらいたいんですよね。キーボードのフリクションヒンジも是非試して欲しいです。



Engadget:Surface Pro 2は在庫がなくて買いたくても購入できない、といった状況になりましたよね。数が売れたせいもあるかもしれませんが、用意した数が少なかったのかもしれません。Surface Pro 3では大丈夫なのでしょうか。

ホール氏:生産能力はより多く確保しました。Surface Pro 2はSurface Pro 3が登場することがわかっていた商品で、Surface Pro 3がどんなものになるかもわかっていましたこともあります。

Engadget:発売までにサードパーティー製の周辺機器なども登場するのでしょうか? 製品購入時に周辺機器も一緒に買えると楽しみが増えますよね。

ホール氏:近いうちに非常にいいケースが出てきますよ。また、少し経てばさらに多くのアクセサリーが利用できます。Surface Pro 3の意外性を保っていきたいですよね。

Engadget:ありがとうございました。