LTE電波調査隊:大阪環状線外回り・内回り品質調査~ハイレベルな横並びでダントツなし

Yutaka Katabami
Yutaka Katabami
2014年10月8日, 午後 12:00 in aquos crystal
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Engadgetでは9月22日・23日の2日間、東海道新幹線の東京ー新大阪間、および大阪市内のLTE品質調査を実施しました。本稿では、東海道新幹線・東京-新大阪 LTE品質調査リポートにつづき、大阪環状線の外回り・内回りで実施したXenSurveyによるテスト結果をリポートします。



電車移動区間は、 昨年11月の東北新幹線 および 今年4月の東海道新幹線・東京-名古屋間などで実施したLTE品質調査と同様に、モバイルネットワーク自動テスト・ツールXenSurveyによる3キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)のフィールドテストを実施しました。

電車移動中の停車駅でのスポットでの計測や、大阪市内スポット・駅でのLTE品質調査では、RBB TODAY SPEEDTESTを使用しています。ソフトバンクとワイモバイルは、グループ内でモバイルネットワークを融通しているため、今回はワイモバイルのテストは実施しないこととしました。

大阪環状線の外回り・内回りのLTE品質調査

大阪環状線は、大手キャリア3社が激しく競っており、ドコモは全駅でLTE Band 3・20MHz幅による下り最大150Mbpsエリア化が完了、auはCA(キャリアアグリゲーション)による下り最大150Mbpsエリア化および全駅・全区間のWiMAX 2+による下り最大110Mbps化が完了、ソフトバンクはLTEサービス開始当初から通信速度が良好なエリアです。

今回は各駅ホームでの手動テストを実施するまえに、XenSurveyの自動テストにより2分間隔で計測することにより、「点」ではなく駅間も含む「線」での調査を行うことで、駅のみ超高速でも駅間はイマイチということが無いかを確認しました。

調査概要

大阪環状線(外回り・大阪 13:54発~天王寺 14:15着・14:22発~大阪 14:37着)
大和路快速 列車番号3407 大阪13:54発~天王寺14:15着 7号車1C/1D 最後列席左側
大和路快速 列車番号3417 天王寺14:22発~大阪14:37着 6号車11C/D 前寄り左側

日時 2014年9月22日(月)
テスト時間 13時50分53秒~(47分8秒)
総移動距離 約21.7km(営業キロ)
電波強度(RSRP、SNR)サンプル数 約2717件/1台
電波品質(Latency、Packet Loss、Jitter)
サンプル数
約48件/台
通信速度計測方法・サンプル数 2分間隔の自動実行・24回/台
テストツール XenSurvey
テストに使用した端末 ドコモ:GALAXY S5 SC-04F
au:GALAXY S5 SCL23
ソフトバンク:AQUOS Crystal 305SH

大阪環状線(内回り・大阪 15:33発 ~大阪 16:16着)・6号車 最前席右側(外側)
列車番号 14651477

日時 2014年9月22日(月)
テスト時間 15時28分40秒~(47分42秒)
総移動距離 約21.7km(営業キロ)
電波強度(RSRP、SNR)・サンプル数 約2749件/1台
電波品質(Latency、Packet Loss、Jitter)
サンプル数
約48件/台
通信速度計測方法・サンプル数 2分間隔の自動実行・24回/台
テストツール XenSurvey
テストに使用した端末 ドコモ:GALAXY S5 SC-04F
au:GALAXY S5 SCL23
ソフトバンク:AQUOS Crystal 305SH

最新かつ3社共通機種のiPhone 6・iPhone 6 Plusでのテストを実施したいところですが、Androidとは異なり、iOSの制限からXenSurveyのiOS版が開発されていないため、最新2014夏モデルAndroidスマートフォンを使用しました。

3社横並び。「圧勝!」「ダントツ!」なし

通信会社は人の多い駅ホーム中央や階段付近、メインとなる改札口に照準をあてて高速化を図りますが、各社ごとに使用する周波数帯・設備・バックホール回線・設計思想やチューニング状況が異なります。

ある一定のルールをもってスポットで計測したり、最高速がでるスポットを求めて電波測定を繰り返すこともユーザーに何らかの価値を提供しますが、計測場所や詳細の結果データを開示しないケースでは、「A社は電波が強くB社・C社にとっては電波が弱い場所」を計測した結果、A社有利に偏っている可能性も否定できません。

今回利用したツール XenSurveyは一定の時間間隔で自動的に計測するため、大阪環状線での無作為な調査ができ、偏りのない結果が得られます。

大阪環状線 外回り平均

大阪環状線 内回り平均

大阪環状線 外回り 下り

大阪環状線 内回り下り

下り速度は、外回り平均値がソフトバンク ドコモ au、内回り平均値がau ドコモ ソフトバンク。1位と3位が入れ替わり、特に内回りでは1位と3位の差が0.73Mbpsとごく僅かです。外回りは1位のソフトバンクと3位のauの差が約19%・4.69Mbpsという結果でしたが、どちらも十分に高速であり、後述する電波品質が良いauの方が快適というケースも想定できます。

ドコモは、実は大阪環状線での最強伝説があります。高速な結果を期待していましたが、駅での高速性は感じられるものの路線としては「圧勝!」も「ダントツ!」もなく「ややStrong.」という結果でした。

最速値を見ると、外回りでドコモが66.41Mbps・57.07Mbps、内回りでもドコモが77.60Mbps・71.32Mbpsと何れもワンツーフィニッシュとなり、点での強さが目立つ結果でした。
 

大阪環状線 外回り 上り

大阪環状線 内回り 上り

上り速度は外回りでドコモ ソフトバンク au、内回りでソフトバンク au ドコモとなり、ソフトバンクが高速安定な結果に。自称No.1から真のNo.1へと進化する過程なのかもしれません。

ドコモは、東京都内などで、Band 3・20MHz接続で下りが50Mbps程度出る場所でも上りが3Mbps前後というケースも多々ありますが、外回りでの平均9.76MbpsはStrong.の片鱗を確認できました。

auは、外回り・内回りの平均がほぼ同じ結果となりました。全路線のエリア化を終えているBand 41・20MHz(WiMAX 2+)を多く掴んでいたことから、下り最大10Mbpsという規格上限もあり、良好な電波状態といえます。また、ターミナル駅ではBand 18とBand 1のCAによる高速安定化を図っていました。

最速値は、外回りでドコモの29.25Mbps・23.72Mbps、内回りでドコモ20.85Mbps・ソフトバンク19.64Mbpsといずれも驚速な結果となりました。

また、電波強度はドコモ・auともに-86dbm程度と良好でしたが、ソフトバンクが外回り-90dbm・内回り-96dbmとやや弱め。電波品質と併せて考慮すると、スピードテストでは良好でも実利用において他社より体感が劣ることが想定されます。

電波品質

電波品質は、スピードテストではわからない実利用時の快適さを想定するために重要な指標です。 スポットで単にスピードテストが速い・遅いだけではなく、路線上で電波品質をチェックすることにより、各社のエリアへの取り組み状況が確認できます。

大阪環状線 外回り Latency(ping応答)

大阪環状線 内回り Latency(ping応答)

Latency(ping応答)は、200ms以上となる回数でドコモ28回、ソフトバンク31回と多く、auは17回に留まりました。

大阪環状線 外回り Packet Loss(パケット損失)

大阪環状線 内回り Packet Loss(パケット損失)

Packet Loss(パケット損失)は、ソフトバンクが1度発生するのみで、3社とも良好な結果です。

大阪環状線 外回り Jitter(ゆらぎ)
大阪環状線 内回り Jitter(ゆらぎ)

Jitter(ゆらぎ)は、200ms以上となる回数で、ドコモ6回、au2回、ソフトバンク1回という結果。ドコモ品質はどこへ行ってしまったのかと、特に駅間の通信品質改善に期待したいところです。

ドコモとauのLTEバンド推移

最後に、GALAXY S5ドコモ版とau版のServiceModeによる電波状況を動画でご紹介します。

・大阪環状線 (内回り・大阪 15:33発 ~福島 15:35着 ~野田 15:37着)
列車番号1465


auは、Band 18でCAなし(CA:0)、CA可能状態(CA:1)、CA中(CA:2)と状態が遷移、およびB41(WiMAX 2+へと)に接続していることが確認できます。

ドコモは、環状線ではBand 3・20MHz幅の下り最大150Mbps高速エリア化していますが、駅間で電波強度を示すRSRP は-104・SNRは7.2まで低下するなど、XenSurveyでの結果を裏付けています。駅周辺だけBand 3で電波が強く高速なことは目立ちますが、ドコモらしくクワッドバンドを最大限に活用して、都市部主要路線の駅間も安定通信ができるように品質改善に期待したいところです。


 
 

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