オンラインでもオフラインでも年末商戦が本格化するなか、英国の amazon.co.uk で数万点以上の商品が誤って大幅に安く、多くは最低価格の1ペニー(0.01ポンド、約1.85円)になる事故が発生しました。

事故の理由はアマゾン内部ではなく、マーケットプレイス出品者の一部が利用していた自動価格調整プログラムの不具合。

アマゾンによれば問題は1時間程度で修正されたとのことですが、時間帯が週末金曜の夜19時から20時ごろだったこと、多数の商品がありえない価格で買えてしまうことに気づいた客がネットで拡散し面白半分で『祭り』に参加したことから、実際に膨大な注文が発生する事態となっています。


突然の価格崩壊を引き起こしたのは、マーケットプレイス出品者が価格を自動的に調整するための 外部サービス Repricer Express。通常はあらかじめ設定した範囲内で、競合の価格を監視して競争力のある価格に調整するために使われるサービスです。

英アマゾンの担当者がリンク先BTに語ったところによると、アマゾンは「早い段階」でこの異常を感知し、注文の大多数をキャンセルできたとのこと。

一時間続いたのが「早い時期の対応」といえるのかどうかよく分かりませんが、アマゾン自身が販売する製品ではなく出品者が設定するマーケットプレイスだったことも要因のひとつと考えられます。

収束までの時間よりも気になるのは、アマゾンがキャンセルできたのは「ほとんど」の注文と表現していること。また問題の Repricer Express 側の担当者も同じくBTの照会に答え「誤った価格での出荷を最小限に抑えるためアマゾンと協力している」と答えています。


今回の「アマゾン1ペニー祭り」では、実際にはキャンセルされるだろうと知りつつ一時間で数百点を購入手続きしたと豪語するユーザーもみられました。大手の業者も多い出品側の体制によっては、まさか本当に買えると思わなかった商品が約2円相当で届いてしまう例も今後報告されそうです。

また一方では、明らかに誤った価格や問題のサービス利用者はともかく、急な変動の巻き添えを受けて本来の限度内で反応してしまった業者への対応も気になります。今回はほとんどの関係者にはから騒ぎで終わったとして、株式市場でのいわゆるアルゴリズム取引の危うさなど、想定外の連鎖反応で取り返しがつかなくなるシナリオも意外と現実に潜んでいるかもしれません。