ひもでつなげば「飛行」にならない?ドローン勢揃いの活用イベント開催、法整備の課題も

Rentaro Nozaki
Rentaro Nozaki
2015年03月25日, 午前 10:00 in drone
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3月21日、秋葉原カルチャーショップ Create Me が AKIBAPOP:DOJO 秋葉原スタジオで「ドローンの可能性を探訪しよう」イベントを開催しました。

最近は家電量販店にもドローンコーナーがあり、数万円から買えるようになりました。購入を検討中、またはすでに持っている読者も多いはず。「ドローンの可能性を探訪しよう」イベントでは個人の趣味だけでなくビジネス活用に役立つ情報や、体験会・交流会も実施されました。イベントの様子をお伝えします。

イベント前半は主催のCreate Meを運営するスプリングフィールドの春原久徳(すのはら・ひさのり)代表取締役の挨拶に始まり、玉川大学の小酒井正和准教授(工学部マネジメントサイエンス学科)と、国際医療福祉専門学校の小澤貴裕主任(救急救命学科専任教員)によるセミナーセッションが続きます。

後半は体験会、交流会を通して実際にドローンに触れることができるコーナーを用意していました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA▲主催の春原さん

玉川大学の小酒井さんは、ドローンの歴史や種類、ビジネスでの活用事例や、法的な今後の問題など幅広く取り巻く環境についての解説。ドローンは元々は無人爆撃機など軍事用から始まり、農薬散布など産業用としても発展、そして昨今のIoTブームの流れの中でセンシング端末として注目を集めているという流れがあるとのことでした。

現在も既に大きな建造物のスキャン、スポーツなどの空撮、災害地の現場確認など世界中でドローンを活用するケースが増えてきています。今後はさらに技術が向上する事によって、今まで取れていなかった空間上のデータをセンシング計測したり、それらとスマートデバイスとの連係、ビックデータやソーシャルデータとの連係が可能となると熱く話していました。

一方でリスクもまだまだあると小酒井さん。かなりの高度までドローンを飛ばせるため、航空機との接触リスク、落下により人身事故のリスク、上空からの撮影という事でプライバシーの侵害リスクなど、さまざまな課題があります。またドローンに関連する法制度や規制もまだまだ整備できていない事や、飛ばせる場所も少ないと言った問題が数多くあるようです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA▲玉川大学 小酒井さん。おしゃれなハットとメガネがまぶしい。ちなみにドローンという名前は英語のDRONE(雄の蜂、アリ)に由来しているとのこと

詳しい話は割愛しますが、ドローンに関わるであろう法律は、電波法、航空法、道路交通法、民法(私権通行の承諾)、プライバシー関連法と言ったものがあげられるようです。法律制定時にドローン自体が想定外だったため、今後は当然のことながらドローンを想定してルールを作っていく必要があるでしょう。実際にそういう法律や規制を整備する動きが出てきていますので、購入を考えている人はインターネットや、ドローンイベントに参加していろいろと情報を事前に集めてから購入するといいかもしれません。

セミナーセッションの後半は、国際医療福祉専門学校の小澤さんが登場。元救急隊員ならではの災害現場におけるドローンの活用と、実際に小澤先生がドローンを使った際の経験談を紹介しました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA▲小澤さんは「ハートレスキュー RESCUE DRONE PROJECT」という活動も

災害現場での活用事例では、ドローンで上空から撮影し、いち早く災害現場を特定し駆けつける様子などを紹介。地上からでは特定しにくい山火事やけが人の位置などはドローン活用をすることで今後さらに救かる人々が増えるはず。日本でも小澤さんらをはじめ、全国各地でドローンを活用していく動きが出てきているそうです。将来的には消防署にドローンが標準搭載という未来もあるかもしれません。

ドローン(マルチコプター)は5000円台のホビー機から、40万〜100万円までの産業用機、その中間に当たる個人向けハイエンド機と呼ばれる4万から40万程度の機種があるそうです。個人向けハイエンド機や産業用機はコストがかかるだけでなく、維持管理や事故防止の知識技術が必要になります。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAエプソンのスマートグラス MOVERIOを付ける小澤さん

小澤さんも過去に過放電によりバッテリーを損傷させてしまったそう。一歩間違えばバッテリーの損傷だけでなく、火災の危険もあるとのことで十分な注意が必要です。また飛んでいるドローンに接触し、腕に傷を負った際の生々しい写真も見せてもらいました(あまりにも生々しいので写真は載せませんが、十分安全にはご注意下さい!)

体験会、交流会ではひもを付け、操縦を誤っても人に当たったりしたりしないように配慮して開催。ひもがつながっている状態ならば「飛行」扱いにならないそうです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA▲ドローン体験会の準備中。この床に置いた棒とひもがみなさまの安全を守ります

この日に初めてドローンを触るという方も多く、実際コントロールをしてみると思った以上に難しく、空中に同じ高さで止まっているだけでも一苦労。左右への旋回だけでなく、同時に高さのコントロールも必要なため、慣れないと方向を見失ってしまう参加者も多数です。会場では棒の端と端に「M」の字を書いたスタートとゴールを用意し、上手く離陸させ着陸させようとしましたが、ドローンに初めて触る参加者にはこの間の移動だけでも難易度が高かったようです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA▲まるで飼い犬のようにつながれたドローン。このくらいの長さでも練習には十分でした

OLYMPUS DIGITAL CAMERA▲飛んだ! 飛ぶとやはりうれしいし、楽しいです




▲中々思うようにコントロールは難しい。


OLYMPUS DIGITAL CAMERA▲思い思いにドローンの操縦を楽しんでいる参加者

OLYMPUS DIGITAL CAMERA▲たまたま参加していたドローン芸人の谷+1(たにぷらすわん)さん。マシュマロやアンパンをドローンに乗せて一回転させ飛ばし、口でキャッチする技を披露。これも活用事例の1つ

OLYMPUS DIGITAL CAMERA▲谷+1さん持参のParrotのRolling Spider。こちらは初心者でも扱いやすく、スマホでコントロールも可能、このサイズでカメラも搭載。こういったタイプのドローンが入門としてはお勧めかもしれません

OLYMPUS DIGITAL CAMERA小澤さん持参のDJI Phantom 2。ドローン操縦者の憧れ「いつかはPhantom」であります。LEDの光が美しい

Phantomはコントロールも難しく大きさや重さもあるため、初心者は十分練習を積んでからでないと操縦することは難しいとのこと。練習を積んで「いつかはPhantom」を操縦できるようになりたいものです。

終了予定の19時半を過ぎても多くの参加者が居残って話をしたり、ドローンの練習をしており大変な盛り上がり見せました。まだまだ一部での活用にしか過ぎないドローンですが、今後さまざまなシーンで私たちの生活をより豊かにしてくれる可能性を感じることができるイベントでした。これからもドローンイベントは開催予定との事で、興味のある読者は要チェックでしょう。

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