​カリファルニア大学バークレー校の研究チームが、人の手を使わずにロボット小鳥 H2Bird を飛び立たせるため、ロボットゴキブリ VelociRoACH をカタパルトのように使う共同発射システムを開発しました。続きにはその離陸の様子を掲載しています。 
研究チームが開発したロボット小鳥 H2Bird は、本物の鳥のように羽ばたき、優雅に飛び回れるのが特徴です。ただこれまで H2Bird を飛ばすには、あらかじめ羽ばたかせた状態で人の手からリリースする必要がありました。

H2Bird を人の手を使わずに離陸させようとした場合、ある程度の助走が必要となります。約13g の H2Bird が離陸するには仰角35~40度、秒速およそ1.3m の速度が必要です。しかし H2Bird に走る機能を追加するのはシステムの複雑化や重量増を招くため、あまり効率が良いとはいえません。

そこで、大学が過去に開発した他のロボットのなかでも高速走行が得意なロボットゴキブリ VelociRoACH に白羽の矢が当たりました。 VelociRoACH の最高速度は秒速2.7m。これは本物のゴキブリ(秒速約1.5m)をもはるかに凌ぐ俊足ぶりです。研究チームは VelociRoACH の背中に H2Bird を乗せるための架台を取り付け、カタパルトのように高速で走らせることで H2Bird を飛び立たせようと考えました。

下の動画では、まず VelociRoACH が走行スタート。最初は風の影響で H2Bird が後方へひっくり返りそうになるものの、上手く姿勢を戻しました。そして走行の振動が落ち着いたたところで、H2Bird が羽ばたきを開始します。充分な浮力が生まれたところで H2Bird が VelociRoACH の背中からきれいに離陸する様子が捉えられています。
 
 
動画では VelociRoACH および H2Bird を遠隔操作して離陸させています。研究チームは次のステップとして離陸動作の全自動化をあげました。また自動化に成功すれば、こんどは逆に VelociRoACH の背中へ H2Bird を着陸させることも考えているとのこと。

研究チームは、現在シアトルで開催されている IEEE のロボティクスおよびオートメーション国際会議 ICRA 2015 に出席し、この研究について発表するとしています。

元論文は "Coordinated Launching of an Ornithopter with a Hexapedal Robot" :WCameron J. Rose, Parsa Mahmoudieh, and Ronald S. Fearing(UC Berkeley)

ちなみに、カリフォルニア大学バークレー校は VelociRoACH の改良版 X2-VelociRoACH も発表しました。X2-VelociRoACH の走行速度は秒速4.9m。時速にして17.6km。これだけ速いともはやハエタタキでは仕留められそうもありません。