Oculus VR社が米国で発表会を開催し、2016年に発売する没入型VRヘッドセット Oculus Rift 一般向け市販版の詳細を明らかにしました。
市販版 Rift には立体音響対応のヘッドホンが統合されるほか、位置トラッキングのためのデスクライト型センサと、Xbox Oneコントローラが付属します。
Oculus Rift は当時19歳だった Palmer Lucky 氏が開発した没入型バーチャルリアリティ用ヘッドセット。2012年にKickstarter で実施した資金調達は目標25万ドルに対して約10倍を集めて話題となりましたが、それから一年数か月後の2014年には、VRにプラットフォームとしての未来を見たFacebook が開発元 Oculus VR社を約2000億円で買収しています。
Oculus Rift は初代の開発キット DK1、二代目 DK2 のほか、いくつかの試作モデルが開発されてきました。2016年1-3月に発売する一般向けモデルは、従来モデルをさらに洗練させ、ディスプレイ性能から本体の装着性、軽さまで全体に進歩した製品になります。
Oculus Rift 市販版(コンシューマーモデル)の特徴、仕様は:
- 左右の眼に2つの有機ELディスプレイで広視野3D映像を表示 (従来の開発版は中身がそのままスマートフォンのディスプレイパネル流用だったりしました)。ダイヤルで瞳の間隔にあわせて調整。
- 立体音響に対応した高品質ヘッドホンを統合。動かして自前のヘッドホンも使える。
- 従来の開発者モデルより軽量化。バンド部分を含む素材や装着性の向上。HMD onメガネにも対応。
- 位置トラッキング用に、小さなデスクライトのような外置きセンサ付属。
(ヘッドセットの外側や Oculus Touchコントローラに赤外線マーカーがあり、カメラで撮影して位置を認識します。従来版はテレビにつける小さなウェブカメラ状でしたが、製品版にはスタンドつきマイクのようなスポットライトのような形状) - Xbox One コントローラと、PC用Xbox One コントローラアダプタ同梱。
- Xbox One ゲームのストリーミングプレイに対応。要Windows 10 PC。全周VRではなく仮想の大画面に従来のXbox Oneゲームが映る。
- 本体より遅れて、Oculus Touch コントローラを発売。片手にひとつずつで手の動きや位置、物理ボタンを装備。
Oculus Rift 対応タイトルは、これまでデモなどで使われてきた EVE - VALKYRIE などのほか、来週からのゲームイベント E3 で各社から発表される見込みです。
Oculus Rift 市販版の発売は2016年第1四半期。それなりに高いGPU性能のPCが必須です。