TASCAM Hi-Res Editor は DSD 2.8~11.2MHz、PCM は44.1~384kHz/16〜32bit のステレオまたはモノラル音源に対応。ハイレゾ音源の波形を見ながら分割/結合、指定範囲の切り出しといった操作が可能。さらに DSD 方式と PCM 方式の相互変換したり、CD音源などを手持ちのハイレゾ機器に合わせてアップコンバート処理することもできます。ティアックは TASCAM Hi-Res Editor の具体的な利用方法をサイトで多数紹介しています。たとえばティアックの TN-350 のように USB デジタル出力を持つレコードプレーヤーがあれば、アナログレコードを楽曲ごとに分割しつつ PCM 形式で取り込み、それを DSD 変換してライブラリーを構築するといった使いかたも可能となります。
もちろん手持ちのポータブル PCM /DSD レコーダーで収録したファイルの変換や編集にも対応。DSD 方式で生録した音源を TASCAM Hi-Res Editor で編集した上で扱いやすいフォーマットに変換すればこれまで以上に音源の利用場面も増えそうです。
すでに DSD 形式で購入している楽曲を iPod やほかのポータブルプレーヤーで聴くため、CD や iTunes で重複購入していたという人も、このソフトを使えば自分で DSD から ALAC や他の形式に変換して有効に活用できそうです。
また、長時間録音で自動的に分割されてしまった複数の音源を、ひとつの音源に結合し、編集・保存するといった使いかたも可能です。
ソフトが対応するフォーマットは DSF(.dsf)/ DSDIFF(.dsd)/ WAV(.wav)。サンプリング周波数はDSD/DSF は 2.8 /5.6 /11.2MHz、PCM は44.1 /48 /88.2 /96 /176.4 /192 /352.8 / 384kHz。PCM の量子化ビット数は16 /24 /32bit(float)。
対応するOSはWindows 7 /8 /8.1。
ちなみにティアックは、 TASCAM Hi-Res Editor の発表と同日、据置型の CD-R/RW レコーダー「CD-RW890MKII」を発表しました。
アナログレコードからの入力には、別途フォノイコライザーが必要なところは注意点。発売時期は7月上旬。店頭予想価格は3万円前後。
DSD よりも、再生環境が入手困難なアナログの音楽資産のほうをなんとかしたいなら役に立つ製品です。