ゲームイベント Gamescom 2015のメディアブリーフィングで、マイクロソフトが Xbox One に地上波TVのレコーダー機能 (DVR for Over-The-Air TV )を提供予定であることを明らかにしました。

すでに各国で販売中のデジタルテレビチューナーと組み合わせれば、Xbox Oneが録画予約や番組表に対応したいわゆるTVレコーダになります。現行のライブTV機能と同じく iOS / Android / Windows Phone / Windows タブレットやスマートフォン、PCへのストリーミングに対応。

家族の誰かがテレビでXbox Oneを遊んでいるあいだ、他の誰かはタブレットへのストリーミングで録画番組を見るといった使い方もできます。


Xbox One はKinectセンサが標準で同梱されていた初期から、ゲームだけでなくオンラインのエンタテイメントも区別せず扱い、声でコンテンツを探して再生や、ゲームとテレビの素早い切り替え、マルチタスクでながら視聴といった機能が特徴です。

要はテレビもネットも取り込んで、映像入力切り替えをXbox Oneから変更させず、Kinectでテレビのリモコンを不要にし、リビングを支配するデバイスを目指していました。その流れからHDMI入力端子を備えていたり、外付けのTVチューナーも以前から純正で用意しています(日本除く)。

マイクロソフト的には、単なるゲーム機を超えたリビング支配は初代Xboxからの最終目標です。しかし迂闊なタイミングでノンゲームに色気を出すと本国のコアゲーマー層に反発され痛い目に遭うのは、陣営問わず繰り返されるコンソール業界の風物詩のようなもの。

特にXbox Oneはどんな勝算があったのか、キラーゲームもないKinectセンサを標準にライバルより100ドル高いまま勝負を挑んだら、舐めていたプレイステーションは前世代の反省から素直な構成とゲームファースト宣言で開発者とゲーマーの心を掴み、あれよのあいだに差を付けられ責任者は交代、Kinectは切り離し、鳴り物入りで発表した非ゲームコンテンツ制作部門は秒速でレイオフ対象になるなど、しばらくはゲーム最優先を掲げ立て直しに苦労を続けてきました。



しかし今年の Gamescom 発表では、Windows 10 との連携アピールを筆頭に、もともとのマルチタスクに優れた設計や外部機器との連携を活かした使い方も再び魅力として前面に出すようになっています。

DVR for OTA TVはそうした非ゲーム機能強化のひとつ。もともとチューナーを買えば放送中の番組は見られるけれど録画はできない中途半端な状態だったためか、本格的なレコーダー対応はユーザーからの機能リクエストのトップだったとのこと。

すでにチューナーは販売中のため、DVR機能は無料のソフトウェア更新を通じて提供します。テレビコンテンツ自体は各国各地域ごとに飛んでいる電波に依存するため、レコーダとして使うのにマイクロソフトとの有料契約や月額料金などは必要ありません。

機能は OneGuide からの予約録画、Windows 10のXboxアプリへのストリーミング視聴、iOS / Android / Windows Phone の SmartGlassアプリへのストリーミングなど。ストレージはUSB端子にHDDなりSSDなり好みのストレージをつなげばそれだけ保存できます。

DVR機能の提供は2016年になる予定。デジタルテレビ事情が違ううえにXbox Oneのビジネス規模が極めて小さい日本では、純正のTVチューナーは販売されておらず、今のところDVRどころかライブテレビ視聴も標準機能としては導入されていません。

(その一方で、PC向けTVチューナーの雄ピクセラは、マルチデバイス対応のワイヤレスTVチューナーと連携するXbox One向けテレビアプリを独自に提供中。マイクロソフト純正機能とはまた別ですが、スナップ子画面視聴やトリックプレイ、三波対応、独自のEPG、Kinect操作などにも対応します)。