FIA、F1マシン用ドライブレコーダー開発中。400fpsで1レースを全録、テレメトリー同期で事故時映像と突合せ分析

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2015年09月17日, 午後 03:30 in Crash
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国際自動車連盟(FIA)が、F1マシン用のドライブレコーダーを開発しています。フロントノーズ上にドライバーの頭部に向けて設置され、記録した映像は事故発生時の衝撃やドライバーへの影響などの分析に利用されます。FIAがマニエッティ・マレリに委託して開発中のカメラはレンズ部分とブラックボックス(本体)部分が分離したセパレート型。レンズ部分は2x8cmほどの大きさで、マシンのノーズ上部でドライバーに相対する格好で設置されます。

通常の車載カメラの場合、フレームレートは25fps(PAL)。しかし、このカメラの場合は目的が事故時の分析であるため、常時400fpsのハイスピード撮影となっています。また記録時間は約90分で、容量がいっぱいになると映像の最初から上書きするループ録画方式を採用しています。

撮影されたデータはマシンの内部に搭載されるブラックボックスに記録され、無線システムでチームのテレメトリーシステムと同期されます。
 
 
F1 チームのテレメトリーシステムには、ドライバーのステアリング角度からアクセル開度、ブレーキ踏力をはじめマシン各所に搭載するセンサー類の情報が集積されています。しかし、クラッシュ時にドライバーに重篤な問題が発生した場合など、テレメトリーのデータだけではどうしても事故の原因が特定できないケースが残っていました。

開発中のカメラは、そうしたケースに映像の記録を追加し、ドライバーに何が起こったのかをデータと映像の両面から判断可能にします。

FIA は現在、カメラをマシンのどの位置に搭載すれば壊れることなく映像を記録できるかを検討中としています。また年内には試作機によるテストを実施し、改良版を2016年1月のシーズン前合同テストに向けて用意する計画です。

昨年のF1日本グランプリではジュール・ビアンキ選手が、さかのぼれば2012年には女性F1ドライバーとして期待されたマリア・デ・ヴィロタ選手が、さらにこの8月にはインディカーでジャスティン・ウィルソン選手がいずれもレース中やテスト走行中に事故に遭い、後に亡くなっています。

これらの例に共通するのは、いずれも頭部へのコンタクトがドライバーの命を奪うきっかけになっているということ。来年から搭載が義務付けられるカメラが事故を防止できるわけではありませんが、少なくとも記録された映像は後の原因究明と対策に役立つ貴重なデータとなることに違いはありません。

ちなみに、今年のF1日本グランプリは来週9月25~27日、三重県鈴鹿サーキットで開催されます。
 


[Image credit: FIA, autosport.com]

 

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関連キーワード: Crash, f1, fia, formula 1, high speed camera, indycar, magnetti marelli, motorsports, video camera
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