調理家電のカテゴリーで、今一番注目が集まっているのが、電気鍋です。コンロに張り付く必要なく、自動で火加減を調整して食材を煮込んでくれます。すでに数社から電気鍋は登場していますが、新たな製品が発表されました。それが、シャープの「ヘルシオホットクック」です。
ヘルシオブランド5製品目となる「ヘルシオ ホットクック」

ヘルシオシリーズらしい、真っ赤なボディを採用したこの鍋の最大の特徴は「電気無水鍋」だということです。そもそも無水鍋とは食材に含まれている水分だけで調理ができる鍋のこと。茹でるときに水を加えないので、水に溶けやすい栄養素が逃げ出すことがなく、栄養素を残すことができます。

たとえば、大根ならビタミンCが1.5倍、小松菜の場合、葉酸を約1.8倍残すことができるそうです。またそのほかにも、食材の甘みなどを引き出すことができるなど、多くのメリットがあるとのこと。

今、料理好きのなかではしっかりと栄養が摂れる無水調理のできる鍋が人気を集めています。アルミの無水鍋はもちろんのこと、密閉性の高いビタクラフトの鍋や国産唯一の鋳物ホーロー鍋であるバーミキュラなどが大ヒットしているますが、「ヘルシオ ホットクック」でもそれらと同様の無水調理が手軽にできるそうです。


健康・環境システム事業本部 調理システム事業部の田村友樹氏

シャープで調理システム事業部を統轄する田村氏は「煮込み料理は火かげんが難しい」と語ります。


ダブルセンサーでとろ火と中火をコントロール。

そこでヘルシオ ホットクックは鍋底に温度センサーを、内ぶたに蒸気センサーを搭載。これにより鍋のなかの食材の状態を管理できるそうです。


中央にあるのが回転ユニット。内ぶたには食材から出た水分を戻すための突起も用意。

ヘルシオ ホットクックのもうひとつの特徴が、内ぶたに装着する「まぜ技ユニット」です。これは、2012年に発売したヘルシオ炊飯器で搭載していた「回転ユニット」を、おかず調理に適した動作ができるようにカスタマイズしたもの。まぜ技ユニットにより、調理工程における混ぜるという作業も自動化することができます。シャープによると具材の量などによって最適な動作ができるように、330パターンのプログラムを用意しているそう。


肉じゃがの調理結果を観ればまぜ技の効果がわかります。

実際に、まぜ技ユニットを使って調理した肉じゃがと使わずに調理した肉じゃがを見せてもらいましたが、その結果は一目瞭然でした。まぜ技ユニットが回転しても、ジャガイモが崩れていないのもさすがといったところでしょうか。


出勤前の朝にセットして、帰宅後の夕方すぐに食べられるのはうれしい機能。

さらに便利なのが予約調理ができることです。通常、おかず調理を行う家電では腐敗を防ぐため、予約調理はできなくなっています。しかし、ヘルシオ ホットクックでは、予約直後に火を通しておき、予約時間までのあいだは腐敗しやすい40℃前後を避け、ゆっくりと調理をすることで設定時間に食べ頃になるような調理ができるようになったそうです。


鶏肉はほろっと崩れ、絶品のカレーが堪能できました。

実際に無水調理で作ったチキンカレーと、温野菜、そしてタコと里芋の煮物を食べました。チキンやタコはとても柔らかく、また、里芋にはしっかりと味が染みていました。これらの煮込み料理の他、蒸し物や発酵料理などの調理に対応しています。

シャープによると、オーブンやグリルによる調理は欧米の「焼く」文化で、和食は鍋や釜で「煮炊き」する文化だといいます。つまり、ヘルシオ ホットクックによる煮物調理はまさに日本人の食文化にあった調理法なのです。

なお、他社の電気調理鍋とは異なり、ヘルシオ ホットクックは圧力調理には対応していません。田村氏は「健康を重視するために無水調理を重視したため」と説明していました。また、電機圧力鍋と比べても調理時間はそれほど変わらないとのことです。

シャープの「ヘルシオ ホットクック」。オープン価格で予想実勢価格は6万円前後。11月15日発売予定です。